お薦めの証券会社はコレだ!

まずは、証券会社に口座を開設する必要がある。その場合、IPOの50〜80%が割り当てられることが多い野村證券、大和証券などの老舗もいいが、初心者にはネット証券がお薦めだ。

老舗証券会社の場合、IPOを営業担当者の判断でVIP顧客に振り分けることもあり、抽選に回る割合は多くないが、ネット証券なら、一人1票の公平な抽選を行っているからだ。
「応募するための募集期間は1週間しかありません。事前に多くの証券口座を持っておけば、どこが扱うことになっても、すぐに申し込めます。証券会社ごとに抽選が行われるため、私も20以上の口座を作りました。特に作っておきたい証券会社はSMBC日興証券。大手証券会社でありながら抽選枠が多く、一人1票方式。取り扱い数も多く、チャンスは非常に高くなっています」(前出・藤原氏)

なお、証券口座を開く際には合わせて「NISA」専用口座も証券口座内に開いておきたい。NISAは年100万円までの投資について、株式や投資信託から得られる譲渡益や配当が5年間は非課税になる制度(小規模投資非課税制度)。
つまり、NISA口座でIPOを所有すれば、IPOで上げた利益を非課税にすることができるのだ。

IPOの応募で注意したいのは、証券会社が売り出し価格の幅として提示する仮条件の価格の上限で応募することだ。
「証券会社としては応募が多かった株価を公募価格とし、それ以上の価格で応募をした人の中から抽選を行う。たいていは仮条件の上限が公募価格になりやすく、上限額で応募しておかないと、そもそも抽選すらされなくなってしまうから要注意」(経済誌記者)

たとえば、14年7月に上場した鳥貴族。280円均一メニューの焼き鳥屋チェーンを経営する同社の場合、提示されていた仮条件は2590円〜2800円だったが、公募価格は2800円だった。
「"280円均一"を意識したかのような公募価格だったが、上場されると、その知名度と、大倉忠司社長の息子が関ジャニ∞の大倉忠義であることから、ファンを中心に人気を呼び、初値は6180円で騰落率は120.7%となった」(株式アナリスト)

申し込んだ分に相当する資金である"見せ金"を、あらかじめ証券口座に入れておく点も要注意だ。
「当たる確率を高めるために、家族全員が口座を開設することも可能です。ただ、各社に家族全員が口座を持ったうえに、当選が重なれば見せ金も多額になってきます」(藤原氏)

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