官民ともに傍若無人の大国に、もはや打つ手はナシ? ありえない“中国食材”に世界中から猛ブーイング!

北京市内の屋台で羊の肉を食べた男性の血液から、殺鼠剤(さっそざい)の成分が検出されたこともある。ネズミの肉を羊肉と称して売っても平気の平左なお国柄でもある。ただ、さすがにこれは……と耳を疑わざるをえない事態が発覚した。

中国の国営通信社『新華網』によると、昨年9月以降、上海市・四川省・青海省などの飲食店で、料理にケシから取れる果皮の粉末「ケシがら」を使っていたことが判明。当局による摘発が続いているという。

ケシといえばご承知のとおり、強い鎮静、酩酊作用のある麻薬アヘンの原料。もちろん、中国でもケシがらを食品に添加することは禁じられているが、漢方の材料として1キロあたり420元(約8000円)で流通しているという。

摘発された店は、屋台や定食店などの大衆店ではなく、ごくごく一般的な飲食店がほとんどだとか。つまり、観光客やビジネスマンらが食べに来てもおかしくない"中級店"だというから、驚きである。
「摘発された飲食店の多くが、麺にケシがらを練り込んだり、火鍋のスープに混ぜ込んでいたんです。ケシの粉末だから当然、常習性がある。店側は客を"中毒"にして、リピーターにする目的だったようですね」(北京市の日本料理店関係者)

中国ではこれまでにも、コンドーム入りヨーグルト、ウジ虫入りソーセージなど、たびたび"食のモラルハザード"が報じられてきた。
「その原因は、不衛生極まりない製造現場にあります。大手企業が管理している工場はまともですが、零細の食品加工工場では強烈な腐臭が漂い、ハエが飛び交うのが日常の風景ですから」(日系現地法人スタッフ)

中国の工場で加工された鶏肉を使っていた日本マクドナルドは、昨年7月に使用を中止。ケンタッキーフライドチキンでは、日本国内で提供される商品をオール国産に切り替え、"脱中国"に成功している。

そこへ今度は"ケシがら入り料理"。しかし、ケシがらの混入などは、まだましなほうだという。ケシがら同様、客を中毒にするという目的で密かに使用されているのが、医薬品の「メチルフェニデート」だ。

医療ジャーナリストの牧潤二氏が言う。
「うつ病の治療薬などとして使われるクスリで、一種の興奮剤です。日本でも、うつ病と偽って病院で処方してもらい、中毒になる人が多くいます」

このメチルフェニデートは、覚醒剤の主成分であるアンフェタミンと似た中枢神経刺激作用があり、疲労回復、多幸感が得られるという。中国の一部の飲食店では、これを麺のスープに混入し、客に出しているというのだ。

市販の調味料の中にも、危険なものがあるという。
「調味料『X』には、"ベンゼン"の元となる成分が含まれています。この調味料は、お湯に溶かすだけでコクのある中華スープに変身する魔法の粉として、一般家庭はもちろん、中国の飲食店で大ヒットしたんです」(通信社記者)

では、ベンゼンとは何か? 牧氏が言う。
「ベンゼンは、いわば"クスリの素"。ベンゼンからさまざまな用途の薬剤が精製されるんですが、代表的なものが殺虫剤です」

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