武蔵野うどんをずるずるっと

麺類に歴史あり。そばもうどんも、全国各地に郷土料理として深く根づいているのは周知のとおりだろうが、うどんは驚くほど多種多様。(39) 「三大うどん」の香川の讃岐うどん、秋田の稲庭うどん、群馬の水沢うどん(時に長崎の五島うどん、富山の氷見うどんが数えられる)以外に、
「刻みねぎと卵黄、甘みのあるタレをかけて食べる(40)宮城の"甘ったれうどん"、牛の小腸(ホルモン)の細切れを揚げた"油かす"を入れた(41)大阪の"かすうどん"。麺が柔らかく、(42)ごぼう天と食べるのが定番の博多うどん、(43)きな粉と食べる"やせうま"も、大分ではよく食べられています」(経済誌食担当記者)

(44)極太なのにフニャフニャの伊勢うどん、そして今、(45)全国的にブームとなっているのが、武蔵野うどんだ。
「東京都の多摩地域と埼玉県西部に伝わるうどんです。"肉汁つけうどん"など、コシが強い太麺を、あたたかい肉汁につけて食べるスタイルが人気を集めています」(前出・はんつ氏)

武蔵野うどん、いただきます。ずるずるずっ……これはうまい! 肉のだしも濃いつゆと絶妙にマッチ!

かたや、そばも負けてない。(46)長野の戸隠そば、島根の出雲そば、岩手のわんこそばの「三大そば」の他、
「(47)青森には、つなぎに大豆が使われる津軽そばがあるし、(48) 新潟には、つなぎに布海苔を使用したへぎそば、(79)つなぎに大量の自然薯を使った鹿児島の薩摩そばはコシがすごい。(50)長野には、しゃぶしゃぶのように食べる"とうじそば"なんてのも」(前出の経済誌食担当記者)

しゃぶしゃぶ!? というわけで、長野県木曽町へ行ってみた。あったかいつゆを火にかけた土鍋で、そばを湯がき、細切れにしたカブの漬物"すんき"とともに、ズズッといただきます……ああ、酸味も効いていて、心底しみます。うまいっ!!

ほんと、仕事場に戻りたくないな――。

本日の新着記事を読む

  1. 1
  2. 2
  3. 3