ゲップとおならは胃のSOS

●便がオカシイ→大腸がん
今井雅之氏が罹ったのが、この大腸がん。会社員のBさん(40代)は、ある日、トイレで自分の便の色がオカシイことに気づいた。だが、"痔主"ではないし、痛みもない。最近、便秘気味で、便が細くなった気もする。そんな症状が1週間以上続き、心配性のBさんは病院を受診し、大腸がんが発見。
「大腸に異常があるとこうした症状が出ます。ただし血便に関しては、初期段階では目に見える血便ではなく、潜血といって目に見えない血便のケースがほとんどです」(前出の髙橋院長)

これは用心深さが早期発見につながった例。
他方、下痢がち、快便すぎる方にも、大腸がんが発見されるケースが多々あるという。便がオカシイと思ったら、要検査!

●声がかすれる→食道がん
カラオケが趣味のトラック運転手Fさん(50代)だが、声がかすれてうまく歌えなかった。風邪か扁桃腺が腫れたかと病院で受診したところ、食道がんが判明。
「声がかすれるのは、食道のすぐ横に、声を調節する神経があり、これが食道がんに壊された結果です。食べ物を食べるとしみることだったり、つかえるような喉の違和感があることもあります」(前出の市川氏)
むろん、声がかすれがちなら、喉頭がんの疑いもある。つんく♂が声帯全摘出を発表したのも、つい先日のこと。身近な病なのだ。

●ゲップ、おならが多い、臭い→胃がん
今いくよさんが闘病していたのが、この胃がん。胃が張る、吐き気がする、タール便が出るといった、わかりやすい"腹痛シグナル"に加えて、押さえておきたいのがゲップ、おなら。
「がん細胞が膨らみ、周囲を圧迫し、少しの空気でも外に出そうとするんですね。ちなみに、そのゲップ、おならは臭いがとても強烈です」(前出の医療ライター)
身体から漏れてしまうガスに、要注意だ。

●腰痛→前立腺がん
残尿感、頻尿などの症状から、前立腺肥大を疑っている人が注意したいのが、前立腺がん。まさかのサインがコレだ。
「年のせいから来る腰痛だと思っていたら、実は前立腺がんが骨転移していたというケースもあります」(市川氏)
全身の痛みに敏感であるべし!

●みぞおちの不快感→すい臓がん
アップル社の共同設立者、スティーブ・ジョブズが罹ったのが、すい臓がん。初期段階で見つけるのは非常に難しいというが、進行する前段階での予兆がある。
「みぞおち、胃の不快感が出ると言います。"なんとなくダルい""背中が痛い"などの不定愁訴が早期症状に該当します」(医療ライター)
なかなか自覚しづらいサインではあるが、時折、思い出していただきたい。

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