混雑ルートを徹底予測!! 全国高速道路「夏の渋滞マップ」の画像
混雑ルートを徹底予測!! 全国高速道路「夏の渋滞マップ」の画像

時の為政者といえども、サイコロの目とお盆渋滞だけはどうにもならないのか!? 最悪の"混雑ルート"を本誌が徹底解剖!!

待ちに待ったお盆休み。
行楽に帰省にと、高速道路を利用して遠出の予定を計画している方も多いだろうが、その前に立ちはだかる"悪魔"がいる。渋滞だ。

長時間のノロノロ運転は、ドライブの爽快感がないどころか疲労は溜まる一方で、トイレに行くこともできない。何より、貴重な休暇に無駄な時間を過ごすというのは耐えがたい。
そこで、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)などの著書があり、渋滞について詳しい清水草一氏に対策を聞いてみると、
「残念ながら、渋滞を外して高速走行できる方法はありません」
と衝撃のひと言。やはり、今年もイライラしながらハンドルを握るしかないのか……と思いきや、次のように続ける。

「最近の渋滞予測は、的中率が8割程度と非常に正確。ですから、それを参考に当該時間を避けて走るのが、最大の渋滞対策なんです」
つまり、最善の策はないが、次善の策として、渋滞する時間を事前に調べて避けるべし、ということだ。

そこで、日本道路交通情報センターが発表しているデータを元に取材情報を加えて作成したのが、「上下線別の渋滞予測回数」と「渋滞危険地帯」の各表で、それを地図に表したのが「日本全国渋滞危険MAP」だ(文末に掲載)。
また、国土交通省が今年5月に初めて公表した、「渋滞ワーストランキング」の20区間も、あわせて掲載した。

今年、最長の渋滞を記録しそうなのは、東北道の白河IC~宇都宮IC間と関越道の花園IC~高坂SA間で、その距離、なんと45キロ。通常27分で通過できる前者の区間が、この渋滞中は1時間48分かかるというから、恐ろしい限り。これはなんとしても避けたいが、今夏の傾向として、「注意すべきは上り線」と話すのは、交通ジャーナリストの村松虎太郎氏だ。
「お盆前後に予測されている10キロ以上の渋滞回数は、下りが174回なのに対し、上りは1.7倍以上の296回。20キロ以上では、下りの45回の2倍以上の94回も予測しているんです。もともと、上りのほうが渋滞回数が多くなるんですが、昨年の事前予測と比較しても、下りはほぼ同じ回数なのに対し、上りは15%多くなっていますからね」

この"上り偏重"の要因として考えられるのが、"日並び"だ。
お盆休みの初日が人によって11~13日と幅があるのに対し、多くの人の連休最終日が16日(日)。そのため、この日の上り線利用者数が多くなってしまうのだ。
結果、上りのピークは、8月15日(土)で10キロ以上の渋滞予測回数が49回、20キロ以上の渋滞が25回も発生するとされている。
下りのピークが8月13日(木)で、10キロ以上= 37回、20キロ以上= 13回と比べても、上りの混雑具合がいかに凄まじいかが分かる。

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