レオ子のぱちんこ堅勝ゼミナール
第29回 ツウぶれる!知ったかパチンコフレーズ~演出編その1~

 ド派手な勝ちより手堅い小銭を狙う、はぐれ刑事堅実派必見の本コラム。パチンコライター・森本レオ子が初心者にもわかりやすくパチンコの勝ち方をお伝えしていきます。今回のテーマは「パチンコ用語」。

 パチンコを始めると、仲間とその日の展開を自慢したり、はたまた愚痴を言い合ったりすることが増えますよね。そんな時、「ベテランさんの言っていることがわからない」「自分も早くみんなと同じ目線で話したい」なんて感じたことはありませんか? そんなアナタのために、初心者でもあっという間にツウの仲間入りができちゃうちょっとディープなパチンコ用語の使い方を、例文のフレーズを使ってわかりやすく解説しちゃいま~す! マネするだけでも使えちゃいますよ!

【フレーズ1】「青保留なのに役モノがっしゃーんして、ストーリー行っちゃったんだよ!」

 パチンカー同士が集まると、必ず大当たりや激アツハズレの経験談を語り合うもの。そんな実戦報告の場で「コイツ、わかってるな!」感を醸し出すのに便利なのがこの例文です。キーワードは「青保留」「役モノ」「ストーリー」の3つ。

 まずは「青保留」から解説していきましょう。この単語は見ての通り、「青」と「保留」にわけられますね。パチンコはヘソに玉を入れることでデジタルが回転するのですが、回転している最中にヘソに入った玉の分を、4個~8個の「保留」としてストックすることができます。それらの保留は液晶画面上にアイコン化して表示されます。

 そして、この保留アイコンが様々な色や形に変化することで、期待度を示唆する演出が近年のパチンコ界においてはトレンドとなっています。この演出は「保留変化」と呼ばれまして、使われる色は、白<青<黄<緑<赤<金<虹が定番。右へ行くほど期待度が上がります。

 機種によって期待度が異なるのは大前提ですが、大半のパチンカーの感覚としては、黄=リーチ、緑=スーパーリーチ、赤・金=激アツ、虹=大当たり濃厚……といったところでしょうか。青の保留変化は期待度が超低いのが当たり前で、大当たりはおろか、激アツ演出に結びつくことすら、非常~に稀なんです。

 お次は「役モノ」。「保留変化」以上のド定番演出です。「役モノ」とは、厳密にはパチンコ台に付随する全てのオブジェクトを指しますが、人気機種『牙狼 魔戒ノ花』のライトニング・フェイス・オブ・牙狼(名前長い!)のように、リーチ中に出現すれば激アツとなるモノを特に指して使うことが多いですね。最近はどんどん大型化&精巧化していて、『キャプテン翼』ではゴールネットを揺らすサッカーボールが再現されたほど。

キャプ
これが『キャプテン翼』(SanseiR&D)の役モノ「ミラクルドライブシュートギミック」!! 
(C)高橋陽一/集英社(C)高橋陽一/集英社・テレビ東京・エノキフィルム

 派手な光や効果音を伴って勢いよく出現することが多く、ひと目で激アツを認識できるインパクトを持つのが特徴です。これがリーチ中に出るか出ないかでは大違いで、他の予告がアツくても役モノがなければたちまち不安感が高まりますし、逆に他がダメダメでも役モノさえあれば大当たりが期待できる機種もあります。最も大当たりを左右する演出と言えますね。また、役モノが出現することを「がっしゃーん」と擬音で表現したり、役モノの印象が特に強烈だった『アクエリオン』シリーズの影響から、「合体」と表現するパチンカーも多いですね。

 そして「ストーリー」。正確にいえば「ストーリーリーチ」のことで、リーチ演出の1つです。リーチ演出は大きく「ノーマル」と「スーパー」に分類され、昨今のパチンコ台では、「スーパーリーチ」に発展しないと大当たりはまず期待できません。そして、「スーパーリーチ」も「アニメ」「対決」「ストーリー」といった具合で細分化されており、期待度の差はピンキリ。「ストーリーリーチ」は多くの機種で採用されており、原作のクライマックス部分や人気が根強い感動シーンをモチーフにした長いムービーが使われていることがほとんどです。期待度は軒並み高く、どの機種でもリーチの中で最もアツい演出とされていることが多いですね。

 つまりこのフレーズでは、ほぼ当たることがないカス演出の「青保留」だったにも関わらず、激アツ演出の定番である「役モノ」を伴い、さらに激アツの「ストーリー」リーチへ発展するという、非常にレアな展開を見せたことへの驚きを表している、というわけなんですね。

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