今年の『2015ユーキャン新語・流行語大賞』はご存じのとおり、中国人による「爆買い」。しかし、その背景にある事情を、中国事情に詳しい評論家の古是三春氏がこう解説する。「爆買いの裏を返せば、それだけ中国人自身が自国の製品や技術力を信用していないことを証明しています。その一例が高速鉄道です。上海と北京をリニアモーターカーで結ぶ計画があるんですが、“どんな大惨事になるか……”と市民らは不安視しています」

 自国の虚像に気づいているのはゴミ問題も同じで、「焼却場を作る計画が各地で持ち上がった途端、その地元で暴動が起きるんです。なぜかというと、ゴミを収集する際には圧縮して運びますが、処分場に持ってきて降ろすと容積が戻ってしまい、またゴミになるからです」(古是氏)

 まだまだある。中国で「電梯」と呼ばれるエスカレーターで起きた数々の悲劇も、日本では考えられないミスが原因だった。7月26日、湖北省荊州市にあるデパートで事故は起きた。幼子を連れた30歳前後の女性がエスカレーターを昇り切ると、踏み台部分が突然陥没し、エスカレーターの駆動機に巻き込まれ、死亡。後に“人食い電梯”と呼ばれ、インターネット上で事故の動画が繰り返し再生された。

「エスカレーターの係が作業の後、ねじで固定する工程を忘れていたためだとされています。つまり、ねじの締め忘れという単純なミス。しかも、事故が起きる数分前に、デパートの女性従業員が同じ場所で転びそうになり、踏み板のねじが外れていることを見つけたものの、そのまま放っておいたともいわれています」(通信社記者) この他、北京のショッピングセンターでも、少年の足がエスカレーターに巻き込まれる事故が起きるなど、対応は進んでない。安全確認なんてカッタルい?

 アンビリーバブルな事故は韓国でも、つい先日、起きたばかりだ。12月3日の午後、平沢市にある西海大橋という巨大な吊り橋のワイヤーの1本が、原因不明の火災で、まさかの切断。05年、ギリシャでも橋梁のケーブルが落雷によって切れる事故があったものの、そうそうある話ではない。「韓国の道路公社では“落雷によって火災が発生した”と言っています。ところが、橋梁には4本の避雷針がついています。それとも、韓国の雷は避雷針を避け、わざわざワイヤーに落ちるとでも言いたいんでしょうか」(前出の室谷氏)

 しかも、この日、周辺の観測機器では落雷の発生が確認できていないという情報もある。とめどなく溢れ出る中国、韓国の「アホバカNEWS」。はたして来年は、どんな珍事件が起こるのか。

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