C 掛布が特に目をかけていたのが、新人の髙山俊。彼は東京六大学の安打記録を更新したけど、ヒットを打つ技術がズバ抜けている。六大学の球審が言っていたけど、髙山は「この球は見送るだろう」と思ったところからバットが出てくる。それだけスイングスピードが速いんだ。「こんな選手、見たことない」って、驚いていたよ。

D 性格もプロ向きというか、いい意味で個人主義ですからね(笑)。ちょっと気になったのは、大学時代から左打者で左中間に飛ぶ打球が多かったこと。プロの球に押されるのでは……と思っていたら、金本監督が髙山に「とにかくフルスイングしろ」と指導したと聞いて、ああ、ちゃんと見ているんだなあ、と思いましたね。開幕一軍でも、十分成績を残せると思います。

A “超変革”のスローガン通り、動きまくっている金本猛虎改革は、これまで順調ですね。

B その一方で、同じく新監督となった、巨人とDeNAはどうでしょう?

A まずは巨人ですが、金本監督と同じく、高橋由伸監督のグッズが売り上げ1位だそうです。2人とも現役時代の背番号ですね。

C 高橋は現役からすぐ監督になって、本人も周囲も選手の兄貴分という感じだけど、それじゃ監督は無理。“脱兄貴”が急務だ。

A 「猫の目打線」だった原辰徳監督とは違い、由伸監督は、オーダーを固定しようとしています。選手として見てきた“長期政権の歪み”を正そうとしているようにも思えますね。

D 阿部慎之助の捕手復帰もその一環ですかね。

C 主力投手数人が直訴したらしい。「阿部さんに受けてほしい」って。

D 小林誠司クンでは、ちょっと力不足でしたか。

C もともと打撃には期待してなくて「8番キャッチャー」で十分、というつもりだったんだけどね……。リードもひどいし、ちょっとコミュニケーションに問題があるみたい。

B それで阿部の満身創痍の捕手復帰ですね。もしパンクしたら……。

A 1月の自主トレの時点から「あれ?(違和感を感じる)と思うことはあった」なんて自分で言っちゃってますから。由伸巨人にとって最大の弱点ですね。

B 昨季のセ最下位だったDeNAは中畑清監督が退任し、アレックス・ラミレス監督が就任しました。注目度も抜群だし、客寄せ効果はすごいですね。

C 人気だけじゃなく、采配でもやってくれるんじゃないかって話だ。ラミレスが巨人の選手時代から“将来は指導者になる”と勉強していたのは有名だった。しかも、彼の分析は独特で、配球を投手ごとではなく、捕手ごとに見ていく。“ラミレスID”が球界のトレンドになるかもよ。

B 昨年5位の中日は、新たに獲得したキューバ人大砲のビシエドがいいらしいですね。森繁和コーチの肝いりみたいですが。

A チームの若返りが進んで、明るくなってきていますね。だんだん落合博満GMの色が薄くなっている印象です。平田良介と亀澤恭平のベンチ前のパフォーマンスが、若い女の子の間で大人気ですが、あれは落合GMが大嫌いなヤツ(笑)。それを普通にやっていますから、影響力は低下していると思います。

D 落合さんと谷繁元信監督って、今じゃ会っても目も合わさない、というところまで関係が悪化しているみたいですね。

C 谷繁監督は今季Bクラスだと確実にクビ。3年目の落合GMもそろってクビ、という話もあるね。

B 谷繁解任となると、次は……?

A まず名前が挙がるのは、立浪和義さんですね。それから、昨季で引退した山本昌さんの評価が高い。現役時代は中日一筋でしたから、今年初めて他球団のキャンプを訪問し「よそでは、こうなのか!」と、ものすごい勢いで視野が広がっているようです。

D 二軍の小笠原道大監督も評判がいいですね。コーチ陣ともちゃんと話しているから、選手への指導もブレない。すごくいい雰囲気ですよ。

A 小笠原さんは谷繁さんの後任にと、落合GMが連れてきたという話もあるからね。来季監督が誰になるかは、落合GMの去就に大きく影響しそうです。

B 去就といえば、広島からマエケンがいなくなってしまいました……。

A もう、黒田博樹の気合いがすごいです。気合い十分というか。こっちにも伝わってきますよ。

C 男気で現役続行したようなものだからね。ただ、黒田一人でマエケンの穴が埋まるわけがない。パンクしないか、心配だね。

D 男気といえば、西武の森友哉クンの気になる評判が……。

B 私も聞きました。ちょっと「天狗だ」「横着している」って話ですよね。

C オープン戦で捕手として出場してパスボール。しかも、それをダラダラ拾いに行っていた。あれはよくない。上は捕手として使いたいみたいだから、指導はしっかりしなくちゃ。

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