さらに、安倍首相が12年12月に第2次政権を発足させて以来の最大の悲願、憲法改正。3月2日の参院予算委員会でも改めて「在任中に成し遂げたい」と明言しており、それには参院選での3分の2の議席の確保が絶対条件になってくる。「そのためには、消費増税の延期や、バラマキ政策、必要であれば衆参W選挙など、使える手はなんでも使う腹づもりでしょう。その一つが、改憲で政策が一致する橋下氏、およびおおさか維新の会とのタッグ結成で、橋下氏の人気や発信力を最大限利用して改憲を推し進めたいと考えていると思います」(前同)

 “民間人”である橋下に、内閣参与ないしは特命大臣のポストを与え、政権への取り込みを図るのではという見方もあるが、鈴木氏は、「私は、安倍首相はストレートに橋下氏に出馬の打診をするのではないかと思っています。橋下氏にとっても、自分を高く売れるのは改憲が争点となる今だろうという見立てはあるでしょうから、首相からの打診となれば出馬の可能性は大いにあると思います。衆参W選挙になり衆院に立候補できるとなれば、その可能性はより高まると思います」

 選挙は7月。そうなると、始まったばかりの新番組はどうなってしまうのか。「番組は3か月で打ち切りになるでしょうね。ただ、テレ朝の早河洋会長は定期的に官邸に招かれて意見交換をするほど安倍首相との関係は良好だし、また新番組の異例の早期打ち切りを認めることは橋下氏に大きな貸しを作ることにもなる。今後、政界との“特別な関係”を築けるとなれば、テレ朝としても悪い話ではないでしょう」(前出の民放局政治担当記者)

 そして橋下の出馬で風が吹き、きたる選挙で与党が3分の2の議席を確保できれば、論功行賞としてはもちろん、内閣支持率アップを図る目的でも、橋下の入閣は間違いないだろう。「大阪都構想に大いに未練のある橋下氏は、当然、地方自治を司る総務相を希望するはずです」(前同)と言われるのだが、弁護士時代、“茶髪の風雲児”としてテレビ界に旋風を起こした橋下は、今度は、“永田町の風雲児”を目指すのか、それとも、『報ステ』キャスターとしてテレビ界に旋風を巻き起こすのか。

 前出のデーブ氏が言う。「現役の首相とちょいちょい会う人が、政治をやめるとは思えません。ただ、テレビの制作現場は、やはり楽しいので、“政治に興味はあるが、直接、関わるのはもういいや”と思うかもしれません。あるいは、年齢的にはまだ若いので、思い切り政治の仕事をした後に改めてテレビに本格復帰ということもありえそう。今後のことは、まだ本人も分かっていないと思いますよ、きっと」 引く手あまたの喧嘩師・橋下徹の明日はどっちだ!?

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