対する金本監督は、「義理堅い男です。監督就任前の昨年11月、広島カープ時代の師匠である三村敏之元監督の墓を詣でとります。その際、同行したテレビクルーに“すまん。カメラ止めてくれ!”と言い、人目を気にせず号泣。とはいえ、采配は自分の思うようにバッサリいく男ですからねえ……」(前出の在阪記者) 男気采配、第2ラウンドの“義理人情”は由伸監督の勝利ッ!!

 ここまで1対1の同点。最終戦は“インテリジェンス”、どちらが賢い采配を振るえるかだ。「金本の鳥谷敬の扱い方は、“インテリジェンス”そのものですよ!!」と言うのは、球団関連スタッフ。「監督就任直後、金本は“お前が変わらないとチームは変わらない”と鳥谷に言って、チームの柱としての期待を言葉にして伝えました。それを受けて、鳥谷は2月末の春季キャンプで大ハリキリ。誰よりもヤル気を見せ、ハキハキと大声を出し、走り込んでは、チーム全体の空気を明るくし、組織強化を図ったんです」(前同)

 さらに、金本監督は、その春季キャンプの野手MVPに鳥谷を選出。「なのに、シーズンが始まると、彼の実力をシビアに見て6番を打たせている。年俸4億円の鳥谷に対し、飴と鞭を使い分け、うまく操っています。これ、前年の和田監督なら、絶対できない芸当ですよ」(同)

 一方の由伸監督も、負けていない。「一塁にコンバートされていた阿部慎之助をキャッチャーに戻したのは、まぎれもない英断。開幕時、コンディション不良のため、阿部は二軍スタートとなりましたが、野村克也氏が“巨人優勝のキーマンは、キャッチャー阿部”と言い、今ペナントの首位を巨人と予想しているほど。“キャッチャーを重視する監督は信用できる”と、由伸監督の采配をベタ褒めしていたんです」(前出のデスク)

 あの名将・ノムさんが認めるとは、なかなかのもの。とはいえ、甲乙つけ難く、最後の“インテリジェンス”は引き分けか――。まだ始まったばかりの、2016年プロ野球。シーズンを制覇する本物の漢は、どっちだ!?

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