やすりの話が出たところで、爪を切る道具についても少し触れておこう。巻き爪は特に足の親指にできるケースが多いが、足の爪は手の爪より厚く硬いので、一般の爪切りより、爪切り用のニッパーを使ったほうが切りやすい。これなら爪への衝撃が少ないので、分厚い爪でも割れにくいといわれている。もちろん、前述の注意点に留意して使ってほしい。

 これで巻き爪ともサヨナラ、と言いたいところだが、爪の切り方以外にも、巻き爪になる原因はあるという。「足の巻き爪は女性に多いんですが、これはハイヒールを履いていることが大きな要因のようです。男性も先が細い靴は避けるべきでしょう。また、踵(かかと)で着地して指先で蹴り出すように歩くこと。これが巻き爪を予防するポイントです」(原田院長)

 すでに「歩くとき痛い」レベルの巻き爪になってしまった人は、痛みを抑えるために深爪をするのではなく、専門医にかかることが大切だ。「最近の巻き爪治療は手術なしでもできるようになっています。私の診療所でも爪部を切除しないアクリルガーター法という治療法を導入しています」 この治療法なら、中程度の巻き爪でも、1時間の治療を1回施せば、1か月程度で治るという。

 まずは、正しく爪を切る。そして爪先で蹴り出す歩き方を心掛ける。それでも巻き爪になったら、専門医に相談する――。これが指先ケアのポイントのようだ。

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