現役パチプロ・アンドレ「パチンコ事情」最前線!!
第25回 消えた出玉の謎

 ドル箱なしで移動はラクラク、出玉を盗まれる心配もない「各台計数機」。打っている最中に出玉を計測してカードに記録してくれる便利なシステムですが、大当たりした時に限って玉回収パイプが詰まって大ピンチ! あふれる玉を両手で受け止めたままオロオロしてしまう、ポンコツパチプロのアンドレです。

 カード1枚で残金や貯玉、持ち玉まで管理できるシステムは非常に便利ですが、昔ながらのドル箱方式も後世に残したいノスタルジーがありますのう。両手でズシリと積み上げる喜び、台車で運んで玉を流す時の達成感。流した後に1玉足りなかった時のガッカリ感(笑)。

 ひと昔前の交換率が低かった頃は出玉量も多かったので、ドル箱タワーを築き上げると壮観な眺めでした。普通は見た目で満タンになったら箱を交換しますが、わしは20年以上前から全てのドル箱をキチッと同じ玉数にしてから足元に積みます。元々の性格はかなりズボラですが、増えた出玉や減らした持ち玉を正確に管理するのはプロとしての必須条件なので、習慣付けているだけなのです。

 と言ってもカップを使ったり重さで量ったりはしません。玉の並びをキレイに揃えて詰めるだけで誰でも同じ分量が作れます。わしの場合、1箱ごとの誤差はせいぜい5玉ほど。そうすると何箱あっても自分の出玉状況が把握できます。同業プロからは「そこまでシビアにやらんでも」とよく言われますが、このクセのおかげでホールの不正を暴いたこともあったのです!

 今から12年前、とにかく良く回って、良く出しているホールがありました。そこで初代『CR仮面ライダー』を打っていた日のこと。得意な機種でもあり、千円30回転以上回る良台をつかめたので、朝から粘り倒し。その日のヒキはイマイチでしたが、それでも出玉を流す時には17箱半ありました。1箱をジャスト2300個で作っていたので約4万発。半箱分の誤差があったとしてもせいぜい100個程度のはずです。

 ところが、出玉を流してくれた店員さんから手渡されたレシートの記載は3万7千個。何と3千個が消えてなくなっていました。

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