パチスロ勝利の隠し味 松本バッチ
第45回「その2万負け、諦めるにはまだ早い」

 パチスロと一言に申しましても、色とりどりの機種がございます。有名作品とのタイアップ機種や、パチスロメーカーオリジナルのコンテンツ機種、はたまた実在の有名人が登場する機種まで、現状ホールで打つことのできる機種に限っても、両手両足じゃ到底数え切れぬほどの機種があるわけです。そんな中、今日は1つの機種をピックアップしてご紹介させていただこうかと思います。その機種の名前は『リノ』。

リノ
リノ(山佐)
(C)YAMASA

 この『リノ』という機種は、何より素晴らしい個性を持っております。それは……

「打てる時間は残り数時間……ATやART機には手を出しづらいけれど、うまいこと引っ掛けて1000枚、なんなら2000枚欲しい! 貰えなくても最悪トライしたい! トライが3分の1ならイケる気がする! だからやっぱり1000枚欲しい!」

 という、至極ワガママな我々の望みに応えてくれるということなのです。もちろん、そうそう毎回100ゲームぐらい回して1000枚出てくるわけがない。勝てる気せぇへん的な日もくるでしょうし、最初からコレ打ってりゃ良かった的な日もくるでしょう。ただ、我々のワガママを受け止めてくれる懐の深さだけはそこにある! そんな機種なのです。

 

 ちょっとレトロな見た目の筐体で、液晶はついておらず。この『リノ』のリールでは、パチスロの主役と言っても過言ではない7図柄に負けず劣らず、“トマト”の図柄が輝きを放っております。打ったことがある方、中にはすでにゾッコンラブな方もいらっしゃるかとは思いますが、今日は「まだリノを打ったことがない方」に向けて話を進めさせていただきます。先に申し上げますと、打ち方、楽しみ方、勝ち方に関しては今回触れません。まずは、その前。『リノ』とは何なのか、これが今回のテーマであります。

 パチスロの多様性のほうに話を戻しまして、たくさんあるパチスロたちは「外側」の違いだけではなく、ゲーム性を構築するシステム、いわば「内側」の違いをもちろんそれぞれ持っているわけで、むしろそっちが命。それゆえに、どんな出方をするかも機種それぞれであります。しかし、そのシステムを非常にざっくり分けてしまうと、そこまで種類としては多くない。だいたい次の3パターンに分類されるでしょう。注目すべきは「当たりの形」です。

1)ボーナス主体型(ジャグラー、サンダーVリボルト、ハナハナなど)
 レバーを叩いてボーナスを当てて、ボーナス図柄を揃えてボーナススタート。ボーナス中は押し順などは不問。順押しで消化するだけで小役が揃い、スピーディにコインが増加していく。しかし、ボーナスが当たるのは毎ゲームの抽選でのみなので、出玉の塊(連チャン)に関しては偶発的なものを待つ他なし。『ハナビ』など、ボーナス後にリプレイ確率が上がる「RT期間」(パチンコでいう時短)を持つものもある。

2)AT・ART主体型(ミリオンゴッド、北斗の拳強敵、沖ドキ!など)
 主に、レア小役(スイカやチェリーなど)をはじめとする小役によって大当たりを抽選。当たりが始まれば、押し順のナビゲートが発生し、高確率で揃うリプレイと、押し順で揃うベルなどのメイン役でコインを増やしていく。当たり1回で比べると出玉増加スピードはボーナス主体型に劣るものの、「長く続く大当たり」や「大当たりの連チャン」をシステムとして生み出せるため、一度に大きな出玉を得る可能性も高い。

3)ボーナス+ART型
 1と2に比べ、ボーナスなら抽選確率や払い出されるコイン枚数、ARTなら純増枚数(出玉が出るスピード)が劣りがちなものの、その両方を兼ね備えているため、うまく絡んだときに大きな出玉へとジャンプアップする。それと共に、システムで作られる連チャンに、偶発性のあるボーナス成立も絡むため、ゲーム性も独自のものを持ちやすい。

 現状ホールに設置されている、9割以上の機種が上の3つのどこかに入るわけです。ここで、今回のテーマ『リノ』でごさいます。

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