「ED薬とアルコールとの併用自体は特に問題ありません。体への害はないと言えます。ただ、大量のアルコールはED薬の効果をなくしたりしますので注意が必要です」(同)

 どうやら問題は、飲酒の量にあるようだ。適度のアルコールはリラックス作用もあり、ED薬にプラスに働くが、過度のアルコールは、ED薬の効果にブレーキをかけてしまい、薬の効果が弱くなったり、なくなったりする。また、大量のアルコールは機能不全を起こす原因にもなる。EDでなくとも飲み過ぎた際に経験のある人も多いはず。くれぐれも深酒にはご注意を。

 それよりも、実は意外な「やってはいけない」食べ合わせがあった。「普段は私もED薬を愛用しており、問題なく“機能”できているんですが……。どうも、事前に精をつけようと焼肉や中華料理などを食べた後に限って、効きが悪いような気がします」

 取材準備中、同僚のオヤジ記者が聞いてくれと言うのでその真偽を室田院長にただしてみた。すると、「そうですね。服用前に脂っこいものを食べるのは、できれば避けたほうがいいと思います」との答え。“いざ勝負!”の前には肉などコッテリしたものを食べて精力をつけたいと思うのが人情だが、脂肪分の多いものを食べると胃腸に油膜が張ってしまい、薬効成分の吸収を妨げてしまうのだという。「ED薬は空腹時、または食後1時間を過ぎてから服用するべきでしょう」(前同) 焼肉やホルモンを食べて力をつけ、どうしても気分を高揚させたいときは、服用するタイミングに気をつけよう。

 よく勘違いされるが、ED薬はあくまで補助用であり、機械的に機能させるものではないので、精神的興奮も必要。よりよい行為のためには、男女ともに精神的にビンビンになっていただいて、ED薬は補助、という考えを忘れずに励むのがよさそうだ。

「ED薬はあくまで、人為的に血管に作用するもの。体調を考慮しない使用や、興奮しすぎて激しく体に負担をかけるような行為をしてしまうと、結局は体を壊すことにつながりかねません。最近はED薬を個人輸入する人も増えていますが、個人輸入薬の半分以上は偽物という調査結果も出ています。あくまで、医師に、きちんと相談して処方を受けるのが望ましいですね」(医療雑誌記者)

 8割の人に効果ありとされる“熟年の常備薬”も、あくまで上手につきあってこそのもの。「コレさえあれば万事解決」と油断せず、あくまで自らを健康に保つことを心がけておきたい。

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