「来年のクラシックはこの馬!」という見出しは、さすがに、まだちょっと気が早いと思いますが、「札幌2歳ステークス」の内容次第では、候補の有力な一頭に躍り出ることは間違いありません。
僕が過去に、このレースを勝たせていただいたのは2度。1度目は、デビュー9年目の95年で、パートナーは牝馬のビワハイジ。そう、後に、スペシャルウィークとの交配で、ブエナビスタを生むことになる女の子でした。そして忘れもしません、2度目の戴冠は、07年9月27日に行われた「札幌2歳ステークス」です。
なぜ、忘れられないのか!? 実は、あの年はポルトフィーノとのコンビで参戦する予定だったのですが、直前の調教で、右臀部に痛みが出たため回避することになり、急遽、回ってきたのが優勝したオリエンタルロックだったのです。
しかも運の良いことに、前走までの主戦が、弟・幸四郎。「気難しいところがあるからゴチャつくと良くない」というアドバイスを生かして、後方待機から直線で10頭をゴボウ抜きにしたレースだったのです。
今年はどんなレースになるのか。結果は神のみぞ知るですが、亡くなった親父に、「お前もまだまだだな」と言われないようなレースをお見せしたいと思います。
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