小池都知事は追い討ちをかけるように、“ボディブロー”を打ち込んでいる。「9月14日、リオデジャネイロのパラリンピック閉会式に出席するため、羽田を飛び立つ前日のことです。平田健正・放送大学和歌山学習センター所長に、豊洲新市場の土壌汚染問題を検証するよう要請しました。すぐさま、平田氏を座長とする専門家会議が立ち上がっています」(前出の民放局ディレクター)

 続く17日の会見で、平田座長は、「盛り土という前提条件が崩れてしまった以上、あらゆる可能性を考えて検討しなくてはならない」と明言。新たな汚染対策を都に提言する時期は「未定」という考えを示した。「来年の5月に移転できるという楽観的な見方もありますが、とうてい無理な話。移転には、早くても1年以上はかかるでしょう」(前出の都議会関係者)

 では、今後、小池都知事は、どう決着を図るのか。「新たな土壌汚染対策に、どれほどの資金が必要か、今はまだ見当がつきません。費用対効果を考えると、現在の築地市場を改修して残す、という選択肢も出てくると思います。

 たとえば、築地市場を改修する間、豊洲で仮営業し、補修が終わり次第、新しい築地市場をオープンさせるという考え方です。つまり、小池都知事が豊洲移転を白紙撤回することも、可能性としては残されていると思います」(前出の鈴木氏)

 本気の改革か、はたまた単なるパフォーマンスか。小池都知事の真価が問われるのは、これからだ。

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