平幕では、気になる“あの男”が帰ってきた。鳴り物入りで角界入りし、史上最速の3場所で入幕を果たした怪物・遠藤(25)だ。「ケガの多さに泣かされ続けた遠藤ですが、ようやく古傷の左ひざと右足首が普通に使えるようになり“思った相撲が取れるようになった”そうです」(前同) 9月場所では終盤まで優勝争いの中心にいた活躍ぶりは、完全復調と見ていいだろう。「日大時代はアマチュア横綱にも輝いた相撲巧者だけに、体さえ万全なら、あっという間に横綱まで出世するかもしれません」(同) 人気はすでにトップクラス。イケメン力士としての色気もある遠藤に、さらなる飛躍を期待したい。

 前頭5枚目の御嶽海(23)も、この場所での活躍が目立った。彼もまた、昨年の3月場所が初土俵だったことを思えば、異例のスピード出世力士だ。「東洋大では学生横綱、アマチュア横綱の二冠を奪取。突き、押し中心の、けれん味のない相撲が御嶽海の魅力です」(スポーツ紙記者)

 幕内下位、十両の若手にも将来が楽しみな力士はいる。9月場所は十両筆頭で上位との対戦も多く、星に苦しんだが、関西学院大から初めて角界入りした宇良(24)も、その一人だ。「173センチと上背はありませんが、その場でバック宙ができる身体能力の高さは特筆モノ。中学まで相撲とレスリングをやっていたため、居反りなど異色の技が得意な宇良ですが、正攻法の相撲も取れるので、プロの水に慣れれば上位も目指せます」(民放相撲記者)

 十両9枚目の佐藤(20)にも目をつけたい。名門・埼玉栄高在学中に貴乃花部屋に入門した彼は、宇良と同じ173センチながら、体重160キロ。大型力士にも当たり負けしない強さがある。「突き、押しに徹した相撲が佐藤の身上。貴乃花親方の薫陶を得て、将来、必ず上位に上がってくるでしょうね」(相撲専門誌記者) 相撲巧者の中堅に、成長著しい若手。日本人力士も決して捨てたもんじゃない。3年以内に追いつくから、待ってろよ、白鵬、日馬富士!

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