「今回は逃げます!」 宣言するのは簡単ですが、馬がゲートで暴れることもあれば、スタートで躓くこともあるのが競馬です。逃げようとしたけど、逃げられなかった。これは、その言葉を信じて馬券を買ってくださったファンへの裏切り行為になってしまいます。そう考えると、安易に言葉にすることは、やっぱり……できないですよね。

「誕生日プレゼントをさせていただきます」という言葉は、いい馬に乗せていただいている感謝の気持ちと、頸椎症性脊髄症で入院されていたオーナーへの僕なりの激励。春の天皇賞馬として、ここでは負けられないという意地。そしてもう一つ、キタサンブラックへの信頼が言わせた言葉です。

 今週末……10月23日は、クラシック三冠レースの最後の一冠、G1「菊花賞」が秋の淀を舞台に行われます。パートナーは、エアスピネル。前走、G2「神戸新聞杯」では、最後の直線、ここからが勝負というときに、この馬らしい脚が使えず、5着に終わりましたが、それでも、最後の瞬間まで何が起こるか分からないのが競馬です。勝ちたいし、勝つチャンスはあるし、ここでなんとかしたい。エアスピネルを信じて、最後の一冠を目指します。皆さん、京都競馬場でお会いしましょう!

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