来年から、G1レースが一つ増えることになりました。名称は、「大阪杯」。4月2日、日曜日。阪神競馬場を舞台に、芝2000メートルのレースとして施行されます。

 以前から、中距離路線を進む古馬が挑戦できるレースが春にはない……という声があちこちから挙がっていて、ここ数年は、3200メートルの「天皇賞・春」を敬遠し、ドバイや香港に挑戦する陣営が増えていました。「凱旋門賞」や「ブリーダーズCターフ」に代表されるように、2400メートル前後のレースがスターホースの世界標準です。

 これで問題が一気に解決されるわけではありませんが、長い歴史と伝統を誇る「天皇賞・春」をそのままの形で残し、中距離のG1が新設されたことは騎手としても大歓迎です。

――えっ!? 全G1制覇までのマジックが1から2に増えちゃう?

 確かに。現在、ジャンプ競走を除いたG1は、全部で22。コンプリートまで、「朝日杯フューチュリティS」を残すのみとなっています。マジックは増えるものではなく、減るだけだと思っていたので意外な感じはしますが、プラス思考で考えると、それだけ目標が増えるということです。

 現在、G1昇格を申請中の2歳戦「ホープフルS」を併せると、一気にマジックが2つ増えて3になりますが、これも神様からの贈り物。

――まだまだよ、武豊!

 天の声だと思って、今まで以上に、もっともっと、もっともっと、頑張りたいと思います(笑)。

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