「日本食は、もうすでに大手企業が進出してきていますから、なかなか太刀打ちできませんよ」 現在、フィリピンは空前の“トンカツブーム”。「さぼてん」「まい泉」など、有名店がこぞって進出している状況なのだ。「ウチは日本食のメニューもあまりないから、日本人がオーナーだって気づかないと思います」

 調理と店の経営は、竹下氏が日本で見つけた信頼のできるフィリピン人スタッフ。「本当は彼らと日本でフィリピンレストランを始める予定だったんですが、いざ見積もりを取っても簡単に1000万円はかかってしまう。そんなとき、フィリピンのカビテ州イムス市でショッピングモールができるという情報をつかんだんです。そこで宙に浮いていた企画とスタッフを連れて参入しました。それでも経費は日本の半分以下でした」

 現地向けだけに1食500円程度と客単価は安いものの、開店2か月で、すでに利益が出るほどの好調なスタートだという。「フィリピンって今年、人口が1億人超えたんですよ。平均年齢も24歳くらい。そう考えると経済の状況はよくなっていくばかりですからね。たとえば500円のものを5000万人に売れれば、もう“人生上がり”ですよ(笑)」

 現在の仕事は日本とフィリピンで3対1くらいの比率だが、見込みから考えると、フィリピンの比率が上がってきそうとのこと。「簡単にいうと、これからの人口が減っていく日本で商売をしていくには、手もみしたり、頭下げたり、辛いことをしていかないといけない。でも、もう20~30代じゃないですから、そういうのはしたくないじゃないですか?」

 将来を見越しての、フィリピン進出。今後は、同店のノウハウをフランチャイズ化していく予定だという。「今なら、450万円くらいで一つの店舗ができます。こっちで始めたいっていう出店希望者がいたら、ぜひ連絡ください」

 東南アジアで人生を変えてみたい方は、挑戦してみてはいかがだろうか?

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