さらに小林に関しては、こんな気になる話も。「自分に変な自信を持っていて、バッテリーコーチの言うことを聞かず、同じミスを繰り返す。来年1月には阿部とグアムで自主トレをして、帝王学を伝授されるといいますが、どこまで成長できるか……」(スポーツ紙デスク)

 阿部には「小林さんは、キャッチャーマスク取ったら前髪ばかり気にしてる。それは、俺が思うキャッチャー像とは違う。そこを気にするなら、他のことを気にしろと言いたい。グアムにバリカン持ってこい」と、丸刈りを通達された小林。ここで一皮剥けるかどうかが正念場だ。

 3つ目の問題は投手陣。今回の補強で、菅野智之、マイルズ・マイコラス、山口俊、内海哲也、大竹寛、吉川と先発のコマは揃ったかに見えるが、実のところ、菅野以外に確実に勝ち星が計算できる先発がいない。「救援陣も山口鉄也に一時の力はなく、澤村拓一は相変わらず大事な試合で打たれる。森福、マシソン、澤村が勝利の方程式となりうるか大いに疑問です」(前同)

 意外に思えるが、大谷翔平の17年オフメジャー行きも、巨人に暗い影を落とす。日本一、MVP、ベストナインの投手&DH2部門受賞と最高のシーズンを過ごし、ダルビッシュと並ぶ高卒5年目での年俸2億7000万円となった大谷。球団が異例の早さでメジャー移籍容認発言を行ったが、これが来季巨人のV逸に大きく関係するという。

「来年3月にはWBCが行われますが、これは来オフメジャーに行く大谷のための花舞台。世界中のメディアが大谷に注目する。当然、日本代表のチームメートも平常心ではいられません」(前出の専門誌記者)

 チームの主軸となる巨人の菅野智之、坂本勇人も例外ではない。「特に菅野は大谷と同じくかつて、日ハムにドラフト指名されている。大谷は当初のメジャー志向を翻意して日ハムに入団しましたが、菅野は指名を拒否し、浪人して巨人に入団した。運命的なものを感じているでしょう。菅野は巨人のエースとはなりましたが、世界のエースになりつつある大谷との差を意識しないはずがない」(スポーツ紙デスク)

 この意識が、無理な発奮を招き、最悪のケースに発展する可能性があるのだ。

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