現役パチプロ・アンドレ「パチンコ事情」最前線!!
第39回 パチプロも勝てない「パチンコ不景気」真っ只中?

 30年近く通っているホールにずっと勤めていた店員さんが定年退職しました。寂しいですが、ホール店員の定年を初めて見かけたのでちょっと驚き。わしはいつまでも続けられるという理由でパチプロになりましたが、物忘れや勘違いが増えて老後が心配になってきました……。

 さて、世間はようやく正月気分が抜けてきた頃でしょうか。いろいろ騒がれていた「爆裂系パチンコ機種の撤去問題」も昨年末でひと段落。ホール店舗や客の数はジリジリ減っていますが、2017年に入った今、業界問題的な不安材料は当面ありません。

 これからはホールに活気が戻ってくるはず!……と言いたいところですが、実際はまだまだ厳しいようです。普通の客だけではなく、最近はパチプロの数もめっきり少なくなりました。わしはパチプロを辞める気はありませんが、日当や年収が下がりつつあるのは事実。

 最近はパチンコ台の撤去問題の影響もあって、ホールの経営は総じて厳しくなっています。ゆえに「パチンコで勝てる(=ホールが客にサービスする)環境」は激減していて、プロでも簡単には勝てない状況なのです。

 パチプロは今、集団グループ化して生き延びるか、潔く廃業して普通に働くかの二極化が進んでいます。わしのようなポンコツパチプロが1人で打つだけでも煙たがられるのに、プロが集団でサービス台を占領して出玉を抜きまくると、ホールは大赤字になるだけでなく、常連客の信用まで失って丸損です。そして「サービスしても意味ないから、出玉還元はもうやめよう」という悪循環に陥るわけです。

 さらにパチプロとして懸念している点は、「打ちたい」と思える機種の少なさです。現在ホールの主力となっているのは、大当たり確率が約320分の1のミドルデジパチですが、強力な有名タイトルであっても客はまばら。開店前の入店待ちの並びも極端に減ってしまいました。大当たり確率約200分の1前後のライトスペックもイマイチ。どれも似たりよったりで、残念ながら“食える機種”は見当たりません。

 わしが好きな甘デジはさらに悲惨です。初当たりを引いた後、もう一度大当たりを引かないと連チャンモードに入らない「突破型」と呼ばれるタイプが増え、大当たり確率が約99分の1と軽い甘デジでも、勝つ前に資金が尽きてしまう。楽しく手軽に勝てるスペックの古い機種は外され、残ったとしても1パチ送り。「勝てる店と勝てる台」がダブルで減少しているのです。

 何だか辛気臭い話になってきましたが、希望の光は見え始めています。

  1. 1
  2. 2