ある店では、午後3時くらいになると「間もなく綱取物語コーナーが停電する予定です。皆さんお集まりください!」と怪しげな店内放送が……。やがて満席になると「おーっと、停電になってしまいました。それでは今から電源を復旧します。3、2、1、スイッチオーン!」

 もちろん営業中、意図的に台の状態をリセットするのはNG行為。思わず吹き出してしまうほどの“茶番”ですが、電源を切ってリセットすると通常モードに復帰するので、また新たに連チャンが狙えるのです。客にも店にもメリットがある毎日の恒例行事でした。

 電源のオンオフといえば、新装開店でもユニークで過激なサービスを体験したことがあります。

 開店1時間前に入場開始、客は好きな台を選びます。わしは『ワイドミルキー』という台に座りました。当時の主流スペックである確変継続率50%の、なんの変哲もない平凡なデジパチです。座ってみると、開店前のせいかどの台も電源は落とされたまま。ところが、開店時刻とともに電源が入ると、なぜかわしを含めた数人の台だけが、いきなり確変状態の画面になってます。

 店員さんにそのことを告げると「そのままどうぞ!」。たった500円でタップリ勝てて、何ともラッキーすぎるサービスでした。事前に一部の台を確変状態になるまで打って“仕込んでいた”んですのう。その一部の台を、ロシアンルーレットのような強運で偶然にも引けたのです。

 逆に、自力でコツコツと獲得できる過激サービスを行っているパチンコ店もありました。

 ラーメンを食べるとスタンプを1個もらえて全部貯まれば1杯無料、みたいなサービスはよくありますよね。それと同じようなサービスをしているホールがあったんです。パチンコ台で当たりを引くとスタンプ1個。それを50個集めると、ふだんは「故障中」の札が刺さっている「謎のハネモノ台」を打たせてもらえます。

 あまり行かない店でしたが、1年かけてようやくスタンプ50個達成。「謎の台」にようやく座れましたが、盤面を見てビックリ。ゲームセンター以上のガバガバ釘です。さっそくお金を入れようとしたら、店員に制止され、なんとひとつかみ分の玉をサービスで上皿に入れてくれました。

 打ち始めると、当たってもいないのに玉が下皿からドンドンあふれてきます。打った玉のほとんどがどこかしらのオマケ穴に入るので、勝手に増えるのです。大当たりは1~2回引いただけですが、数分足らずでドル箱2つ満タンの打ち止めに。1円も使わずに大勝ちです。

 これらの破天荒なサービスは、今のホールではさすがにもう不可能ですが、あの手この手で営業努力しているパチンコ店は今でもあります。台だけではなく、店内の貼り紙なども要チェックですよ!

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