頭文字を取って「TKG」と略称で呼ばれるなど、昨今、再評価が目覚ましい国民食。うまいだけじゃなかった!
卵かけご飯が密かなブームとなっている。「3月14日、福島市の『農業法人カトウファーム』が、ブランド米『天のつぶ』に品種改良を施した『卵かけご飯用天のつぶ』を開発したことを、発表しました」(地方紙記者)
専用の卵、醤油、さらにはコメまでもが数多く商品化され、今また“再評価”されているのだ。グルメライターも、こう言う。
「外国ではほとんど、卵を生で食べることはありません。日本は、食品の衛生管理がしっかりしていて、鮮度もバツグンだからこそ、生で食べられるんです。元衆院議員の渡部恒三氏から黒柳徹子、板東英二、長嶋一茂、芸能界を先頃引退した成宮寛貴氏、そして『相棒』で成宮氏と共演していた水谷豊まで、多くの著名人が、卵かけご飯好きとして知られています」
アツアツのご飯に、卵と醤油をブッかけてハフハフ喰らえるのは、この国に生まれたからこその幸福。しかも、卵かけご飯は、「納豆」に勝るとも劣らぬ“スーパー完全食”であることが分かったのだ!
「卵には、ヒナの孵化に必要な栄養素がすべて詰まっています。言うなれば、生命に必要な栄養素をギュッと凝縮した“完全栄養食”なんですよ」と言うのは、食と健康の問題に詳しい田村哲彦氏(タムラ薬局代表=薬学博士)。
必須アミノ酸、ビタミンA・B群・D・E、鉄分に加え、発毛・育毛にも有効な亜鉛、リン、ヨウ素、セレンなどのミネラル類も豊富な食材だ。「“卵を食べると、コレステロール値が高くなる”と敬遠する方もいますが、厚生労働省などの栄養指針でも、心配ないとされています」(前同)
そのうえ、卵かけご飯にはビール腹をヘコませる効果まで期待できるという。とはいえ、栄養満点の卵に、糖質たっぷりのコメとは、太りそうなものだが、「卵は意外と低カロリー。1個あたり80キロカロリーほどで、GI指数(血糖値を上げる度合い)も低い。それに、卵が含有する“アミノ酸”、そして“レシチン”には、細胞を活性化させ、代謝を促進し、脂肪を燃やす働きがあります。加えてスゴいのが、“オメガ3”です」(前同)
このオメガ3こそ、ビール腹を撃退する有効成分なのだという。