フィリピンの銃密造村や、メキシコの薬物カルテルなど、世界の危険地帯を取材するジャーナリストの丸山ゴンザレスさん。先週は、死ぬかと思った取材の話から、人間が危機を感じるときのウラ話なんかも教えてもらいました(笑)。かくいう私もロスに留学していた頃、ちょっと怖いことがあったんですよ……。
ゆま「ロスに留学していた頃なんですが、移動手段として自転車を購入したんです。で、初めて学校からホームステイ先まで自転車で帰ろうとしたその日、道に迷ってしまったんです。だんだん日も暮れてきて、暗くなってきて……」
丸山「ロスだったら、何が起きてもおかしくないですね」
ゆま「いや、ほんと。それで道が分かんなくて泣きそうな気持ちでいると、教会が見えたんです。ちょうど私は赤信号で交差点の前に停まっていたんですけど、教会の前には見るからに怖そうな人がたくさん座って、たむろしていたんです。私のほうをジロジロ見ていて、そのうち立ち上がって、こっちに向かって歩き出した、ように思えたんです。ただの気のせいかもしれないけど、異様な恐怖を感じて、すぐに、その場から離れたんです」
丸山「うん。それは正解ですね。何かが起きてからでははもう遅いので、“ヤバいな”と感じたら、すぐに行動を取るべきです」
ゆま「気のせい、でも?」
丸山「怖いな、と感じた時点で、何かしらの本能的な勘が働いているので、“気のせい”と思わないほうがいいですね。これは海外に限らず、国内でも同じです」
ゆま「ゴンザレスさんも、そういう自分の勘は大事にしていますか」
丸山「僕はこの前、アメリカのある都市で泥酔して帰るときに、建物と建物の間にある狭い路地を通るんですね。その道を通ればホテルまで15分ほどで着くんですが、その日は路地に体の大きな黒人が数人、ガムをクチャクチャさせながら、たむろしていたんです」
ゆま「怖すぎる。私なら絶対、通れない」
丸山「僕も、どうしようか迷ったんです。その道を通らず迂回したら、40分はかかる。でも、やっぱり自分の中でヤバいなと感じたら、やはり近づかないほうがいい。泥酔もしていたので、結局、迂回して帰りました」
ゆま「いつもヤバい危険地帯を取材しているゴンザレスさんがそう言うのですから、間違いないですね!」