■江頭2:50のかっこいい一面

 “大物”というにはやや小粒ながら、お笑い芸人の矜持をビシッと示してくれているのが江頭2:50。彼はなぜか“イイ話”に事欠かず、「公園でネタの練習をしているときに出会った難病の女の子に“毎日、ここでネタ見せてやるから、ずっと元気で毎日来いよ”」と言ったとか、「『めちゃ×2イケてるっ!』の収録時にファンにサインをねだられ、駆け回ってめちゃイケメンバー全員のサインをもらったあげく、“自分が書くと価値が下がる”と自分のサインだけ入れなかった」という話が流布している。

「しかし、江頭は“そんなの、嘘に決まってんだろ!”とラジオで一蹴。“そんなことする奴は(放送禁止用語)だ!”とまで語り、憎まれ口のオンパレードでした。どうやら、都市伝説だったようです。後々、スタッフに“イイ人キャラになっちゃ、オレの笑いにとってはマイナスなんだよ”とこぼしていたとか。好感度を気にせず“下品でうるさい”路線を貫くあたり、カッコいいですよね」(女性誌記者)

■ビートたけしが“一番下っ端”に!

 最後に、大物中の大物、ビートたけしの逸話を。「たけし軍団には毎年、たけしを“一番下っ端”と見立てて行う飲み会があるそうです。その日は全員に“おい、たけし!”“ネタやってみろ!”とイジられ、本人も喜んで下っ端役をやるとか。後輩たちもシャレで“つまんねえな。ほら、小遣い”とか言いつつ金一封を渡したりするそうです」(芸能記者)

 そして、別のある日、ある後輩芸人が“殿”に用事を命じられ、自宅に行ったとき。待機していた部屋の神棚をなにげなく見たら、それまでに後輩たちからもらった金一封の袋が、ズラリと並べてあったという。「彼は涙が止まらず、“殿に一生ついていきます!”と誓ったそうです」(前同)

■島田洋七は毎週、飛行機で石垣島に通い…

 そんなたけしが最も信頼する友人の一人が、島田洋七。かつて“フライデー襲撃事件”を起こし、石垣島に身を隠したたけしを励ましに、洋七は毎週土曜の朝の飛行機で通っていたという。特に約束するわけでもなく、なんとなくの習慣になっていたそうだ。「そんなある日、洋七が仕事の都合で朝の便に乗れず、昼間に石垣に着いたところ、空港でたけしが待っていたというんです。“お前、なにしてんねん”という洋七に、たけしはボロボロ泣きながら“バカ野郎!……遅いんだよ!”と言ったとか。芸人生命の危機の中、人の情けだけが頼りだったんでしょう。傍若無人に見えても寂しがりやで人好きなたけしが、金一封のエピソードのように周囲の人への感謝を忘れていないのは、こうした経験からかもしれませんね」(前同)

 情けは人のためならず――。大物芸能人たちの“イイ話”エピソードからは、彼らが活躍し続けられる理由も見えてくるのだ。

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