イチロー「日本プロ野球に復帰」は本当にあるのか?の画像
イチロー「日本プロ野球に復帰」は本当にあるのか?の画像

 数々の金字塔を打ち立てた天才が故郷に錦を飾るのか。日米のファンが見守る中、最新情報から、その去就を占ってみた!

「イチローは日本に帰るかもしれない」 1月16日(日本時間17日)、メジャーリーグ公式サイトが、マーリンズからFAとなったイチロー(44)が日本球界に復帰する可能性に言及した。これは、その直前、イチローの代理人であるジョン・ボッグス氏が、「メジャー球団からのオファーがなかった場合、イチローが日本でキャリアを終える可能性がある」と、示唆したことを受けたものだ。

■中日ドラゴンズがいち早く反応

 この報道に、いち早く反応したのが、イチローの地元・愛知を本拠地とする中日だった。同18日、中日の森繁和監督は、「獲得を目指して正式にオファーしている」と、記者団の前で明らかにしたのだ。「中日は、2016年のドラフトから“地元回帰”の姿勢を明確にしています。昨年のドラフトでも、育成を含めた指名8選手のうち4人が東海地区出身なんです。地元のヒーローを招きたいのは当然でしょう」(スポーツ紙デスク)

 中日が地元回帰を打ち出した最大の要因は、観客動員の回復だ。テレビの地上波放送でのプロ野球中継がめっきり減った昨今、NPB全体の観客動員は増えているのに対し、中日だけは右肩下がりなのが現状。「松坂大輔を獲得したように、観客動員回復の起爆剤として、イチローにも触手を伸ばしているんじゃないでしょうか。イチローと松坂が在籍するチームなんて、オールドファン垂涎ですからね」(前同)

■オリックスのCMに出演し続けるイチロー

 だが、イチローを狙っている球団は、中日だけではない。いや、むしろ中日よりも獲得の可能性が高いと考えられているのは、古巣のオリックスだ。イチローは海を渡った後も、オフになると必ず同球団のグラウンドで練習しており、震災からの復興の道をともに歩んだ神戸への想いも強いはず。

 また、今なおオリックスのCMに出演し続けるなど、オリックスの顔であり続けている。メジャーに詳しい大リーグ研究家の福島良一氏は、「イチローとオリックスの強い絆を考えれば、オリックス以外の選択肢は考えられない」と、断言する。

 地元・中日と古巣・オリックスが、その圧倒的な人気を当てにしてイチロー争奪戦を繰り広げている、と見えるだろうが、それだけではない。全盛期に比べると多少、力が落ちたとはいえ、イチローのポテンシャルはまだまだ高い。昨年のマーリンズでのイチローの打撃成績は196打数50安打、打率.255。やや寂しい数字だが、レギュラーとして起用されれば、まだまだ、昨年以上の成績を挙げることはできると見られている。

「バットコントロールのうまさは今も超一流だし、レーザービームの強肩は健在です。メジャーでお呼びがかからなかったとしても、日本なら十分、1番バッターとして活躍できる力を持っています。年齢的に、起用法は阪神の福留のように、適度に休養を取る使い方になると思います。福留が阪神打線を引っ張って現在の位置をキープしていることから考えれば、“1番・ライト・イチロー”の効果がそれ以上のものになるのは確実。どちらに行ったとしても、間違いなく優勝争いに食い込んでくるのではないか」(前出のデスク)

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