■日本が生み出した素晴らしい食文化

ゆま「そもそも大和さんは、どうしてインスタントラーメンをここまで好きになったんですか?」

大和「キッカケは19歳のときに日本全国を旅していたんです。そのとき、地方に売っているインスタントラーメンを友人へのお土産に買って帰っていたんです。それであるとき、秋田限定のラーメンを秋田出身の友人と一緒に食べると、突然、友人が秋田弁をしゃべり始めたんです。今までずっと標準語でしゃべっていたのに……要は郷土のインスタントラーメンを食べたとたん、地元の記憶が強烈に蘇ったみたいで。そのときの感動がずっと今も残っているんですね」

ゆま「いい話~。インスタントラーメンといっても、その地元の工場でしか作れない味なんですもんね」

大和「はい。その後、自分は鍼灸師をしていたんですが、10年ほど前に、この仕事を始めたんです。その理由は、日本が生み出した素晴らしい食文化であるインスタントラーメンを守りたい、という思いですね」

ゆま「こうやって紹介することで、たくさんの方に知ってもらえますもんね」

大和「そうなんです。すごくおいしいインスタントラーメンといっても、大手ではなく、本当に小さな工場で作っているものも多い。そういう味をできるだけ残していきたいんですよね」

ゆま「なんかすごく尊敬しちゃいます。私ももっともっとインスタントラーメンを食べたいと思いました」

大和イチロウ(やまと・いちろう)インスタントラーメン専門店『やかん亭さくら総本店』の店長で、麺クリエイターの肩書を持つ、「麺」のスペシャリスト。同店は、大阪・日本橋に店を構え、品ぞろえは300種類以上。グループ店は、東京、愛知、福岡、鳥取、京都など全国に拡大中。羽田空港内にインスタントラーメンの自販機も設置している。

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