■白鵬や日馬富士、鶴竜に土

――高安関の存在は大きいんですね。さて、御嶽海関が存在感を示したという意味で印象深いのは、昨年の名古屋場所11日目の白鵬戦。白鵬関が前日まで全勝で、魁皇関の持つ1047勝に並ぶのではないかという日に、対戦が組まれました。

御 白鵬関の1047勝目の相手として、何度もテレビでリプレイされたりすることは避けたかったんです(笑)。とはいえ、それまで一度も勝ったことがなかった(不戦勝はあり)だけに、勝った瞬間は「あれっ? いいのかなぁ?」と戸惑いました。観客席から飛んでくる座布団を見て、どっちの座布団なのかな? 本当に勝ったのかな? って、あのときは、何がなんだか分からなかった。あと、忘れられないのが17年初場所。日馬富士関、鶴竜関の2横綱に土をつけたことです。お二人に勝ったことは自信になりましたし、その後ずっと三役を維持しているんですよ。

■逸ノ城のプリンを強奪

――三役・御嶽海の礎になった場所なんですね。では、相撲一色の生活の中で、どんな気分転換をされているんでしょうか?

御 お酒も好きですが、稽古が終わった午後の時間を利用してカフェ巡りをしています。出没スポットは、両国の部屋から近い清澄白河とか浅草。ケーキとかのスイーツを食べて、リラックスしています。目立つんじゃないかって? 逆に浅草あたりは力士を見慣れていることもあって、騒がれたりすることもそんなにないですよ。(ここでおもむろに、隣に明け荷を並べている逸ノ城に目を向けて)「逸ちゃん、それ、プリン? ちょうだい!」 プリン、大好きなんですよ。「逸ちゃん、ごっちゃんで~す(笑)」

――強奪しましたね(笑)。スイーツ好きな一方で、毎日、特製スムージーを作って飲むなど、健康面にも気を遣っていますよね。

御 あと、食べ過ぎて体が重くならないように、巡業中は炭水化物を摂るのは2日に一度と決めているんです。逸ちゃんみたいになっちゃうと、困っちゃうし(笑)。逸ちゃんって今、何キロあんの?(逸ノ城関、指で225キロと体重を表示)

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