■大悟は遅刻した理由を「志村さんと飲んでいました」って…

加島「次の日も、お仕事だったんじゃないですか?」

志村「うん。俺はちゃんと時間通りに起きて、シャワーも浴びて、現場に行ったんだけど、大悟は30分遅刻していたね(笑)」

ゆま「そんなに飲んで、普通に起きられる志村さんのほうがオカシイですよ」

志村「だが、大悟も悪いヤツだよ(笑)。遅刻しても“昨晩、志村さんと飲んでいました”と言えば、スタッフも“それなら、しょうがない”と言うのが分かっているんだよ。だから、あいつはテレビで頻繁に“志村けんと飲んでいる”ことを話しているだろ。俺の予想では、俺と飲んでいないときも遅刻したら“志村さんに呼ばれて飲んでいた”と言っていそうだね(笑)」

ゆま「アハハ。大悟さんとは本当に仲良しですよね」

志村「好きなんだよね、『千鳥』の漫才が。彼らのお笑いは職人芸なんだよ。『タカ&トシ』も俺は好きで、認めているね」

ゆま「おおっ! この機会に、志村さんの“お笑い論”を聞いてみたいです」

志村「そうだなぁ。『千鳥』にもよく言っているんだけど、昔の本当に面白かった漫才師は、十八番のネタを必ず3~4個持っているんだよね。それはもう誰もが知っているネタで、お客さんもオチまで分かっているんだけど、何回見ても面白かったんだよね。片岡鶴太郎さんの“ぴーぴーぴよこちゃんじゃアヒルがガーガー”なんかも、まさにソレ。ご存じのネタなんだけど、お客さんは“待ってました!”とばかりに大喜びで笑う。それが芸なんだよね」

ゆま「志村さんのバカ殿や変なオジサン。千鳥さんの“イカ2貫!”みたいな?」

志村「そうだね。マンネリだといわれるけど、今の多くの漫才師やコメディアンはマンネリになるぐらい続けられる十八番ネタを、持っていないように思うね」

高嶋「すぐに新しいネタをしちゃうんですか?」

志村「今の若い人は漫才も上手なんだけど、“新しいことをしよう、飽きられないようにしよう!”みたいな気持ちが強いんだよね。それは結局、最終的に目指すところがMCだから。その点、『千鳥』や『タカ&トシ』は自分の漫才にこだわっている本物志向。だから仲良くするんだよね」

ゆま「志村さんから、こんなに熱くお笑い論を聞けると思わなかったので、私、今、すごく感動しちゃった」

志村「本当かよ? ずっと寿司食いながら、しゃべっているけど(笑)」

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