■久光を堪能したいなら『国父チャンネル』

 そこで、この放送回で国父ファンになった人にぜひ見てほしいのが、番組ホームページにアップされている動画コンテンツ、『国父チャンネル』だ。国父、島津久光が時空を超えて21世紀にやってきて、薩摩の魅力を伝えるというトンデモ設定で、すでに4作が公開されている。いずれもコマ割り動画でチープな匂いがプンプンするのだが、視聴者からの手紙を読んだり、ペットである亀、亀光と触れ合う様子を紹介したりと、かなりシュールなスピンオフ作品となっている。NHKらしからぬ完全な「ネタ」動画で、ハメを外した青木崇高の芝居は笑えること確実だ。

 ここまでのいじられキャラ、過去に大河ドラマでいただろうか? 笑いに走ったこのような動画が登場するのも、青木崇高が演じる島津久光のインパクトが強く、かつ人間味あふれるキャラクターだったからだろう。史実では、久光は政府でも要職に就き、活躍することとなる。今後『西郷どん』本編での青木の演技はもちろん注目だが、合わせて「国父チャンネル」もぜひチェックしていただきたい。いつもよりさらにテンションの高い国父を、見逃すなかれ!(ドラマライター・半澤則吉)

※画像はNHK『西郷どん』番組公式ホームページより

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