■朝のストレッチやウォーキングも効果的

 また、朝起きて、いきなり起き上がるのも危ない。寝ているときは、体が丸まっているからだ。「目覚めたら、一旦うつぶせになり、2〜3回腕立て伏せして、体を反らします。この1分足らずのストレッチで、起きがけのぎっくり腰や腰痛を予防することができます」(同)

 腰痛を防ぐにはムービングが重要ということだ。また、長時間のデスクワークや車の運転も腰が曲がった姿勢になる。腰の湾曲したところにクッションを当てたりすると効果的。本誌記者も椅子の背にクッションを置くようになって、立ったときに起こる不意のイテテがなくなった。

 とはいえ、いかに注意をしても腰が痛くなることはある。急な腰痛の応急処置は、腰を温めて血行を良くすること。「濡れたタオルを電子レンジで温めて痛いところに当て、軽く揉みながら軽くグルグル回すなどすると痛みが軽減します」(同)

 また、痛みが引くまでおとなしく寝て安静にするという人もいるが、これでは治るものも治らないという。「ぎっくり腰の患者さんに痛み止めを処方することもあるんですが、これは“痛み止めが効いている間に歩いてください”ということなんです。結局、歩くことが腰痛の予防と改善に一番効果的です。腰の痛みをかばいながら、なるべく背筋を伸ばして前屈みにならないように歩く。バランスを良くするために、余計なバッグなどを持たず、手ぶらで歩くのもコツですね」(同)

 ちょっとした日常生活の改善と、1分足らずのムービングで、この冬は腰痛知らずだ!

■意外に知らない「腰痛の常識」

 腰痛は腰に炎症や痛みを感じる疾患で、全人類の約1割が現在進行形で発症しているといわれる。生涯で腰痛を経験するのは全人口の4割、先進国だと8割の人間が人生に一度は発症する。筋肉や骨関節の変性疾患や感染症、がんなど、原因のはっきりしているものは2割弱で、残りの8割は、原因がはっきりしていない。

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