■ドラマ不況時代に強い“日曜劇場”

 以前の“日曜劇場”は木村拓哉(46)主演の『GOOD LUCK!!』に代表されるように、人気俳優に頼る若者向け作品も多かった。けれど、近年は池井戸作品以外でも17年の『小さな巨人』や昨年の『ブラックペアン』など、心地よい大団円で誰もが楽しめるドラマが多く、まさに現代の『水戸黄門』枠になっている。若者相手ではなく、全世代網羅型というスタンスこそが、“日曜劇場”ヒットの法則なのだ。『下町ロケット』が年またぎ放送、新年特番という異例のスタイルで成功したことも、老若男女、誰でも楽しめる、お茶の間の人気作だった証拠といえる。

 今後も“日曜劇場”は、1月期に常盤貴子(46)が主演の法廷ドラマ『グッドワイフ』、4月期に福山雅治(49)主演の銀行モノ『集団左遷』と、これまた全世代に刺さりそうなドラマが続く。日曜の夜はドラマを見て元気になりたい! そんな想いに応えてくれる限り、“日曜劇場”はヒット作を量産してくれそうだ。(ドラマライター・半澤則吉)

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