■硬派なゲームが大量、シミュレーションならメガドラ!『アドバンスド大戦略 ドイツ電撃作戦』(1991年)

 メガドライブの大きな特徴として、高速なCPUを活かした多数のシミュレーションゲームの存在が挙げられる。しかも、同じシミュレーションゲームといっても、ほかのゲーム機に比べてどことなく男の匂いがする無骨なゲームが多かったのもまた事実。ここでは、そんなイメージを象徴するタイトルとして『アドバンスド大戦略 ドイツ電撃作戦』を紹介してみたい。

『大戦略』は元々パソコン用に発売された、陸海空の現代兵器を使って互いの司令部を占領するという戦争シミュレーション。メガドライブではすでに『スーパー大戦略』が発売されていたのだが、それの続編として発売された本作の舞台はなんと第2次世界大戦中のナチスドイツ。ヨーロッパ全土に戦火を拡大するさまを自分で追体験できるうえ、プレイヤーの戦略次第ではドイツが勝つ結末を見ることも可能なのだ。

 ちなみにこのゲーム、敵の思考時間が長いことでも有名で、1ターンの思考時間に1時間近くかかる時もザラにある。そのため、ヘビーユーザーになると、思考時間中に風呂や食事を済ませるなどして、『アドバンスド大戦略』に合わせたリズムで生活していたプレイヤーも多々いたとか。

■10年早すぎた! オンラインゲームの始祖もメガドラ!『メガモデム』(1990年)

 ゲームといえど、いまではネットからのダウンロード販売やオンラインサービスは当たり前。しかし、そのようなインフラを30年近く前にセガが実際に構築していたことはご存知だろうか?

 メガドライブ用に発売された周辺機器「メガモデム」がそれで、これをメガドライブ本体に装着して電話回線に繋ぐと、セガのサーバーから月額800円でゲームをダウンロードして楽しめるというサービスを行なっていた。また、市販のセガモデム対応ソフトならば電話回線を通じて遠隔地の友達と対戦プレイまでできるという、まさに現代のオンラインプレイを先取りしていたと言える。

 ただ、この先進的なサービスにも欠点があって、当時のネットは電話回線を使用するため、市内通話でも3分10円の従量課金。ダウンロードはまだしも、電話を繋ぎっぱなしで1時間、2時間とゲームを遊んでいたらとんでもない電話代が請求されてしまうというシロモノだったのだ。

 ブロードバンドが普及し、本格的なインターネット時代が訪れるのは2000年以降の話なわけで、こればかりはセガのせいではないとはいえ「10年早かった」と言わざるをえなかった。

 クセのあるソフトの多かったメガドラ。ファンにいまだに愛されているのも納得かも!?

※画像は『メガドライブ』公式ホームページより

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