俳優は、女性アイドルと結婚できるチャンスが極めて高い職業の一つといえる。六本木やら西麻布やら中目黒やらで遊ばないアイドルとも知り合えるプラス要素もある。

 なにしろ、美空ひばり、山口百恵、松田聖子と、昭和における各時代のトップアイドルが、いずれも俳優と結婚しているのだ。

 小林旭と美空ひばり〈*〉は雑誌の対談がきっかけだが、三浦友和と山口百恵、神田正輝と松田聖子〈*〉は映画なりテレビドラマなりでの共演で知り合っている。

 そのほか古い例では、高倉健と江利チエミ〈*〉も共演婚。70年アイドルでは、水谷豊は82年のテレビドラマ『あんちゃん』(日本テレビ系)で知り合った元キャンディーズの伊藤蘭と、渡辺徹は、84年のドラマ『風の中のあいつ』(日本テレビ系)の共演が縁で榊原郁恵と結婚した。

 百恵や聖子と違い、伊藤蘭や榊原郁恵がパートナーと出会ったのは、アイドル歌手活動から女優業、タレント業にシフトした20代になってから。そうした意味でも、やはり共演俳優は強いということになる。

 80年代アイドルには例が少ないが(金山一彦と芳本美代子〈*〉など)、歌手活動を主軸とせず、女優業に重きを置く90年代アイドルの何人かが、2000年代以降に俳優と結ばれている。

 時期は前後するが、映画『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』で共演した堺雅人が菅野美穂、『北の国から 2002遺言』(フジテレビ系)で恋人同士の役を演じた吉岡秀隆と内田有紀〈*〉、『ビニールの城』という作品で同じ舞台に立った森田剛(V6)と宮沢りえ……といった具合だ。

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