■タクシー業界もシルバー世代の力に期待

 慢性的な人手不足といわれて久しいタクシー業界も、そんなシルバー世代の力に期待を寄せている。

「月に7~8日乗務の勤務制度を利用した70代の現役ドライバーも多く活躍しています。高性能AIナビの導入などもあり、シルバー世代も働きやすくなっています。〈二種免許〉があれば、どこの会社でも採用されるでしょう」(大手タクシー会社関係者)

 同世代からの相談、要望に同じ目線で応えられる人材として、シニア世代が求められているのである。前出のAll About「資格」ガイド・鈴木氏は、「自分が働きたい仕事に関する資格を持っていると、その仕事への熱意の証明になり、採用を助けてくれることは大いにあるでしょう。PC関係の仕事なら、たとえばワードやエクセルなどの、マイクロソフトのオフィス製品の実務スキルをアピールできる資格〈MOS〉があります。家電量販店なら〈家電製品アドバイザー〉などの資格があると、いいアピールになるのではないでしょうか」

 シニアの募集が多く、場合によっては「75歳まで就業可」という条件も目立つマンション管理の仕事なら、〈マンション管理人検定〉や〈防災センター要員〉の資格を持っていると、採用がスムーズに決まりそうだ。

 また、再就職ではなく、独立開業という選択肢もあるだろう。「もし、土地活用や資産活用を考えるなら、最近、市場規模が急拡大しているトランクルームやコインランドリー、駐車場経営がいいでしょう。実務は掃除や集金程度で、難しい専門知識や体力は必要なく、ほぼ無人で経営できるのが、まさに高齢者向きといわれ、注目されています」(経済誌記者)

 昭和、平成、そして令和――社会と関わり、人に喜ばれる仕事をしながら、物心ともに豊かな老後を過ごしたいものである。

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