■70歳過ぎても30年も余生!
人生100年と考えると、60歳などまだひよっこ。70歳を過ぎても、30年も余生があるわけだ。「今後は、“老後”の定義を考え直すべきですね。うちの雑誌でも、若者が読んでもおかしくないようなレジャー情報を特集すると、意外と受けるんですよね」(前同)
長~い人生。いったい、どのように生きていくのがいいのか? 前出の橋本氏は、「実年齢を忘れろ」とアドバイスする。「自分の年齢よりも10歳若いと思い込んでください。実年齢を意識すると、すべての行動に“老い”が出てしまいますから」
『横浜友愛クリニック』の志賀貢院長は、適度な運動が不可欠と説く。「運動は有酸素運動と無酸素運動に分けられますが、年配者には、散歩、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動がいいですね。 高齢者に人気のゴルフは、考えもの。心筋梗塞などで運ばれてくる患者が多いんです。ゴルフはリラックス運動(有酸素)ではなくて、パターやティショットを打つときの緊張感やストレスが、体への負担になっているんですよ」
適度な運動は長寿に不可欠。その他、日本人の死因のトップ3であるがん、心臓病、脳卒中に罹患しないための食事、生活習慣を心がけることも重要だ。
意外と知られていないのが、誤嚥性肺炎への備えだ。「誤嚥性肺炎は後期高齢者に多い病気です。食べ物を咀嚼する力や飲み込む(嚥下する)力が衰えるために発症しますが、これを防ぐトレーニングがあります。“パピプペポ”のパ行を、大きく口に出して1日30回唱えるんです。パ行の発音で使う筋肉は、咀嚼や飲み込むときに使う筋肉と共通していますので効果がありますよ」(医療関係者)