■やっぱりEDのダンスは恥ずかしい

 この『トップナイフ』は『ドクターX』(テレビ朝日系)と比較されることもあるが、主人公が強気で天才肌の女医という点が共通しているだけで、ドラマとしてはどちらかといえば逆のアプローチの医療ドラマだと思う。『トップナイフ』はタイトルこそ『ナイフ』がつくが、脳の不思議な症例を描くため入院時の変化などプロセスをメインにし、手術シーンは少ない。

 だからこそ医師側のエピソードはここまで盛らずとも、毎回登場する脳外科の症例だけでも十分、見応えがあるのに……と思ってしまうのだ。どうせ増やすなら、看護師の犬飼(福士誠治/36)と小沢(森田望智/23)のスーパー看護師コンビのエピソードがもっと欲しい!

 そしてもうひとつ、これは個人的な好みによるだろうが、キャストが踊るエンディングが照れる。天海が踊るEDといえば、同じく日本テレビの土曜ドラマ枠で放送された、2005年の『女王の教室』を思い出す。能面のような女教師・阿久津の扮装を脱ぎ捨てていき、素の天海になって踊る明るいEDは確かに好評だった。

 ただ今回は、浮かれた役の椎名桔平はまだしも、三浦友和、永山絢斗まで巻き添えである。彼らがカメラ目線でシャンパングラスを傾けるシーンは「先生方、あまり無理をなさらずに」とこっちが照れてしまうのだ。公式サイトのおまけ的な動画としては全然アリだと思うのだが。

 医療ドラマとしては本当に面白い。続編があるなら絶対見るので、2%のとまどいを受け止めてほしい。いや、私が慣れればいいのか。(田中稲)

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