嵐

 中国湖北省武漢市を発生源とする新型コロナウイルスはアジアから広がり、現在は中東や欧米でも猛威をふるっている。

 新型コロナウイルスの拡大がヨーロッパの中で最も深刻なイタリアでは、3月18日現在、感染者は3万人に、死者は2500人に達した。

 また、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、同国全土における非常事態は「7月か8月、あるいはそれ以上続く可能性がある」と発表した。

「そうなると懸念されるのは東京五輪の開催時期ですよね。3月17日に国際オリンピック委員会(IOC)が“開催に向けて予定通り準備を進める”と公式声明を出し、安倍晋三首相も“完全な形で実現する”と発言しました。主要7か国は予定通り7月24日の開幕を支持しているといいますが、新型コロナウイルスが世界中で拡大を続けている今、果たして7月に開幕できるのか、気になるところです」(スポーツ紙記者)

 3月17日、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は、国内聖火リレーについて、26日のスタートから4月1日まで沿道での応援自粛を求めると発表した。

「五輪開幕に向けて盛り上がるはずの聖火リレーの応援も自粛要請ですから、心配ですよね。IOCの声明、安倍首相の“実現する”発言はありましたが、関係者の間ではすでに、“東京五輪延期はほぼ決定”とささやかれています。

 その最大の理由は、日本国内で夏前までに終息したとしても、他の世界各国では、すべての地域で終息しているとは考えづらいこと。五輪を開催すれば、選手をはじめ、世界中からの観客が多数来日するのは間違いない。そうなれば、コロナウイルス感染が終息した日本で、再び感染が拡大する可能性があります。そんなリスクを背負うことは絶対にできないでしょう。そのため、どう考えても7月からの東京五輪開幕は難しいという見方がされているようです。早ければゴールデンウィーク明けには、延期が発表される見込みだといいます」(全国紙政治部記者)

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