■長谷川博己が活躍する前に放送中断か?

 しかし、そうなると心配なのが、主演の長谷川博己だ。ツイッターには「十兵衛の影が薄かった。まわりが濃すぎるだけか」という投稿も。確かにほかのキャラが濃厚すぎるのだが。この回では、長谷川博己のセリフが主役とは思えないほど少なかった。

 聖徳寺の会見。那古野城への援軍をめぐっての道三親子の対立。そして信長による村木砦の戦い。いずれも光秀は、ひたすらに見守る立場。仕草や目線での細かい演技はさすが長谷川博己という印象だったが、あまりにも見せ場が少なく、これではさすがにかわいそうだ。

 最近は伊藤英明が熱く演じる、ギラギラとした高政の存在感も強くなってきた。また1人、ハセヒロを食いそうな役者が増え、長谷川光秀が心配でしょうがない。主役の光秀が覚醒するのは、道三親子がぶつかる長良川の戦いか、それとも信長の家臣になってからか?

 新型コロナウイルスの影響で、『麒麟がくる』はロケの中断が発表されている。ハセヒロの影が薄いままドラマの放送がストップ、という最悪の事態にならないことを心から願いたい。(ドラマライター・半澤則吉)

※画像はNHK『麒麟がくる』番組公式ホームページより

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