■『まれ』『ひよっこ』にも……

 野田は2015年公開の映画『トイレのピエタ』で主演を務めて俳優デビュー。その後、2017年放送のドラマ『100万円の女たち』(テレビ東京系)でも主演を務めた。

「俳優としてもキャリアを重ねている野田ですが、今回の『エール』の登場では一部視聴者からは厳しい意見も出てしまいましたね。たしかにその演技は表情の変化やしゃべりも抑揚がない、素人然としたものでした。ただ、隣に演技力抜群の窪田がいるから、それが目立ってしまったという見方も。

 4月15日の『エール』では、窪田が涙ながらに楽譜を破くシーンが放送され、視聴者からは“涙が止まらない”、“朝から号泣”と大きな反響を呼びました。

 また、4月20日にはヒロインを演じる二階堂の歌唱シーンが放送され、圧巻の歌声を披露。世界的オペラ歌手を演じる柴咲コウ(38)の歌唱シーンも話題になりましたよね。2人ともクランクイン前の2019年夏頃から歌のレッスンをしていたということですから、役作りにかける意気込みを感じます。

 おそらく最初は緊張もあったのだと思います。今後はより、窪田と野田の絡みも増えてくるかと思いますが、野田には本職の役者陣に負けないような好演を期待したいですよね。これまでも朝ドラには“ミュージシャン俳優”が多数出演してきましたからね」(テレビ誌ライター)

 ロックバンド・黒猫チェルシーのボーカル・渡辺大知(29)は、2011年の連続テレビ小説『カーネーション』と、2015年の『まれ』の2作に出演。

『まれ』では、口数は少ないが独特な雰囲気を醸し出す二木高志役を好演。同作では黒猫チェルシーが劇中バンド『little voice』として登場し、CDデビューも果たしている。

 ロックバンド・銀BOYZの峯田和伸(42)は、2017年の『ひよっこ』に出演し、有村架純(27)演じるヒロイン・みね子の叔父でビートルズ好きの小祝宗男役を演じた。

「渡辺も峯田も、朝ドラにキャスティングされる前からさまざまなドラマや映画に出演しその演技力は本職の役者やドラマ・映画関係者からも評価が高かったんです。峯田は2019年の大河ドラマいだてん〜東京オリムピック噺〜』にも出演していますから、NHK関係者も『ひよっこ』の活躍を評価していたのではないでしょうか。『ひよっこ』には古舘伊知郎(65)の息子で、ロックバンド・2のボーカルを務める古舘佑太郎(29)も出演していました。彼の演技力も確かなものでした」(制作会社関係者)

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