■日本人の心の中には、きっと“演歌”がある

 僕は、何を歌っても“コブシ”が入って“演歌”になっちゃいます。それも僕の持ち味だと思っていますが、ポップスを歌ってみて分かったのは、たとえコブシが入っても、心地よく聞いてもらえるということですね。

『Lemon』を歌ったときも、ついついサビの部分でコブシが出てしまいました。でも、これが老若男女、皆さんから好評で、“サビのコブシが良かった”と言ってくださるんですね。日本人の心の中には、きっと“演歌”があるのかもしれません。

 以前は、街で声をかけてくださるのはご年配の方ばかりでした。でも最近は女子高生から「Lemonの人ですよね?」と言われてアタフタするようにもなりました(笑)。でも、
こんな形で若い人に僕のことを知っていただけたのはとてもうれしい。今ではたまに、演歌を歌わない「ポップスライブ」も開催しています。

 次の新曲『車輪の夢』は“ド演歌”というよりはバラード調。故郷と愛する人を思う歌です。僕も18歳で親元を離れましたが、しんどいことがあったときは、故郷の思い出や、両親からの電話に支えられました。“どんなときでも、心の中には故郷がある”そんなことを感じながら聞いてほしいですね。

 演歌は、北国が舞台のものが多いけど、いつか、両親の故郷である奄美大島を舞台にした演歌を、歌ってみたいと思っています。

徳永ゆうき(とくなが・ゆうき)
1995年、大阪府生まれ。両親の影響で幼少時から歌謡曲に親しんで育ち、『NHKのど自慢チャンピオン大会2012』でグランドチャンピオンに輝く。13年に『さよならは涙に』で歌手デビュー。14年『平成ドドンパ音頭』で『第56回輝く!日本レコード大賞』新人賞を受賞。また、俳優としても、映画やテレビドラマ、舞台で活躍する他、“鉄道マニア”としてバラエティ番組にも多く出演。

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