先週に続いて、ITジャーナリスト・三上洋さんとのオンライン対談です。前回はサイトで横行する巧妙な詐欺の手口や、見知らぬ異性からの突然の友達申請から始まる“脅迫”の恐ろしい実態を教えてもらいました。ネットは便利である一方、危険も常に潜んでいるんですね。それは何もサイトに限ったことではないんです。
三上「今、増えているのはやはり“コロナ詐欺”ですね。特に給付金関連の詐欺は激増しています」
ゆま「国民全員に10万円の給付金が配られるやつですよね」
三上「はい。全員に配られるので、やはり高齢者の方が狙われるんです。まず、メールや手紙が届くんですね。“給付金の給付が決定しました。つきましては、以下の通り、ATMで操作してください”といった内容ですね。しかも、ご丁寧に自治体の名前も書いてあるのでパッと見、本物だと思ってしまうんです」
ゆま「うわぁ~」
三上「さらにメッセージには“高齢者の方には電話でのご案内も致します”と書いてあるので、ATMの操作が分からない方は電話をかけてしまうんですね」
ゆま「危ない、危ない。オレオレ詐欺と同じですね」
三上「その通り。で、実際にATMの前から電話をかけさせて、いつの間にか、お金を知らない口座に振り込まされているんです」
ゆま「最低ですね。そうやって人の弱みにつけ込むなんて。私の母親も高齢者なので、ほんと心配です」
三上「気をつけてあげてください。コロナ関係では、今でこそ落ち着きましたけど、4月頃はマスク詐欺も多かったですね。“マスクあげます”とか、“マスクプレゼント”といったメッセージが届いて、アマゾン(ネット通販サイト)にそっくりのサイトに飛べるようになっているんです」
ゆま「あ~。以前、佐川急便とかヤマト運輸にそっくりの詐欺アプリがあって問題になっていましたよね」
三上「それと同じです。宅配便の詐欺では不在通知のメッセージが届くんですね。で、荷物を追跡するための偽アプリを入れさせられるんです。そしたら、スマホの中の個人情報が抜き取られてしまうんです」
ゆま「本物そっくりに作られているから、本当に気づかないんですよね」
三上「そうなんです。マスク詐欺の場合、アマゾンそっくりの偽サイトに飛ばされたあげく、クレジットカードの番号を登録させられるんです」
ゆま「うわあ。それこそ、全財産を持っていかれちゃいますね」
三上「はい。この手の詐欺は、新手のものが次々と出てきますからね。オレオレ詐欺の被害件数が減ったとはいえ、今回のコロナ詐欺のように、時代の流行に合わせたものが出てくるので、常に新しい情報を知っておかないといけません」
ゆま「特に、このコロナ騒動で、オンラインで人とつながることも増えましたからね。私も今回、オンラインで対談させてもらっていますけど(笑)」
三上「会社でテレビ会議をしたり、仲間同士でオンライン飲み会なんかもしたりするようになりましたね」