■成功したらUUUMを抜けるモデルケース

 ある程度成功したら、UUUMを抜けるモデルケースが出来つつあるとの指摘もある。

「UUUMに所属するメリットはヒカキン(30)やはじめしゃちょー(27)といった大物たちのエキストラ参加や、事務所のブランドが利用できるといったことがあります。ただ、ある程度成功したら、おのだの言うように、マネジメント料が負担になってくる。フリーになったほうが収入も多くなりますし、仕事のオファーも事務所がない分、自由に受けられます。インターネットでの活動なので、退社したクリエイターが干されることはないですし、仕事が減るとも考えにくい。

 そうなると事務所に固執する理由がないんです。人気を確立して、固定ファンを掴んだら、UUUMを出るほうが得策と考えるクリエイターがいても当然ですし、すでにそうして活動を続ける人もいますから、YouTuberの活動モデルとして出来上がりつつあると思います。UUUMのファウンダーであるヒカキンにとっても、この傾向は悩ましいだろうし、ピンチだと思っているでしょうね」(動画クリエイター)

 また、UUUMにとって退社以上に怖いはずのものがあるという。

「YouTubeというメディアは不変ですが、コンテンツ内容には流行り廃りがあると思います。最近では、チャンネル登録者数が日本一のはじめしゃちょーの人気が頭打ちになっているとも囁かれていますし、今後人気が下降する恐れもあります。もし所属クリエイターの調子が悪くなって収益が減ったらUUUMにとってもダメージは大きいと思います。

 最近では、編集に手間をあまりかけていないトークや対談企画の動画が流行の兆しを見せています。UUUMとしては、新たに流行りそうなジャンルのYouTuberも引き込みたいのでしょうけど、退社する人が続いていて、新しいクリエイターが敬遠するかもしれませんね。新しい人が入らないと、調子の悪い人だけが残って運営をしなければならない状況に陥るかもしれません」(前同)

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