■素材を変更してレジ袋を継続する企業

「植物性バイオマス素材を25%以上配合しているレジ袋は、石油資源の節約やCO2削減につながる」

 という理由で有料化の対象外となっていることから、バイオマスプラスチック配合のレジ袋へと移行して無料配布を続ける企業にも、注目が集まっている。

「大手牛丼チェーン店の吉野家・松屋・すき屋はいずれもレジ袋をバイオマスプラスチック製に切り替えて、無料配布を継続する方針を示しています。6月24日の東京新聞で、企画本部の寺沢裕士氏は、

”コロナ対策として、持ち帰り客の中には店内に極力滞在せず、他の人と接する時間を減らしたいと考える方がいる。レジ袋の要不要を聞く作業を省けば滞在時間を減らせる”

 と話しています。

 すき屋の場合、レジ袋無料にくわえ、保湿効果もあり商品が倒れにくい設計の『すき屋オリジナルエコバッグ』を7月7日より20店舗で発売するようです」(専門誌記者)

 コンビニ業界でも、北海道を中心に展開している『セイコーマート』は、同紙に、

「コロナ禍で家計負担が増えた上、来店時にはマスクの着用などをお願いしている。さらにお願いをする時期ではない」

 と方針を明かしていた。コロナの現状と、レジ袋の有料化が重なってしまった結果に生じたゆがみと言える。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4