■特撮好きにもたまらないキャスティング

「特撮好きな人にとって嬉しいポイントとしては、特撮ヒーロー経験者が多いことが挙げられます。特撮のややオーバーな演技は、舞台とは相性がいいんですよ。また、今回出演している俳優は生身でのアクションシーンもこなしていた俳優たちですから、経験が生きて素晴らしい殺陣を見せてくれると思います。

 ちなみに奥野は、18年に『平成ジェネレーションズFOREVER』で佐藤健とわずかながら共演したことがあります。当時のメイキングでは、佐藤の演技をじっくり観察している様子が映されていました。まだ10代ですが、底知れぬスゴ味を持つ俳優として、ファンからは注目されています」(特撮ライター)

 奥野は19年の『仮面ライダージオウ』(テレビ朝日系)で“未来で魔王と呼ばれる高校生ソウゴ”を、岐洲は17年の『宇宙戦隊キュウレンジャー』(テレビ朝日系)で“宇宙一幸運な男・ラッキー”、 猪塚は08年の『トミカヒーロー レスキューフォース』(テレビ東京系)で”新人レスキュー隊員の轟輝“としてそれぞれ主演を務めていたほか、吉田メタルは『仮面ライダー鎧武』で“退役軍人でオネエのパティシエの凰蓮・ピエール・アルフォンゾ“をそれぞれ好演していた。

「今回のキャストは、全員テレビや映画よりも舞台をメインに活躍している実力派ばかりです。また、脚本・演出の小池氏や、音楽関係のスタッフは、『るろ剣』初の舞台化だった16年の宝塚版にも関わっていました。小池をはじめ役者陣はもちろんですが、スタッフも一流ばかりです。映画とはまた違う『るろ剣』を見せてくれると思いますよ」(専門誌記者)

 コロナ禍による延期がなければ、映画『るろうに剣心 最終章』は、今年の7月と8月に前後編で公開される予定で、ミュージカル版も含めて『るろ剣イヤー』となるはずだった。

 映画の延期は残念だったが、ミュージカル版も映画版に負けず劣らず素晴らしい『るろ剣』を見せてくれるに違いない。小池に、期待大だーー。

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