■個人視聴率では日テレにボロ負け

 前出の芸能プロ関係者は話す。

「テレビ朝日がこれだけの危機感を持って秋の改編に臨んでいるのは、今春から評価基準が世帯視聴率から個人視聴率に移行したことも大きいんです。2019年から個人視聴率を導入した日本テレビは、実は10年以上前からスポンサー企業からの広告出稿が見込める13歳~49歳の、いわゆるコア層に見てもらえる番組作りをしてきていました。そのため、コロナ禍にあっても、他局と比べると広告収入の減少をまだ抑えられているといいます。

 一方のテレビ朝日は今年4月から個人視聴率を導入。世帯視聴率で見ると日本テレビに匹敵する数字を獲得できていますが、CMが入る指標となる個人視聴率で見るとあまりかんばしくありません。

 テレビ朝日を代表する『相棒』など、好調のドラマシリーズもメイン視聴者は広告出稿がそれほど見込めないといえるシニア層が中心ですからね。そのため、深夜枠でなるべく多くの番組をトライ&エラーで制作し、その中から若年層に刺さるヒットコンテンツやタレントを発掘したいという思惑があるのでしょう。

 多くのタレントはテレビ局から打ち切りを迫られたら、逆らうことはできません。同じようにさまぁ~ずとくりぃむしちゅーという笑い界のトップクラスでも、テレビ朝日の大改編の波に逆らうなんて、なかなかできることではありません。ただ、これまでヒットを生み出し、局に大きな貢献してきた2組ですから、それぞれ“何とかなりませんか”と、タレントサイドと制作サイドで攻防戦が繰り広げられているそうなんです」

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