■「ステイホーム」で需要が高まる

 新型コロナウイルスの感染拡大により「ステイホーム」が叫ばれ、家で過ごす「おうち時間」を充実させたいという思いや、住環境を整えたいという需要が増加。

 積水ハウスの「住生活研究所」がまとめた「在宅中の家での過ごし方調査」によると、在宅時間の増加によってストレスが増えた人は全体で60%で、男女別では男性が51%、女性が70%と、女性のほうがストレスが増えたと感じているという結果になった。

 また、マーケター専門メディア『MarkeZine』によると、Yahoo!JAPANの検索数の推移を不動産業界で見ると、マンションや注文住宅、リフォームなどほぼすべての事業領域において、2019年と比べて1.2~1.4倍増加しているという。

「これまでは会社に出勤し、日中は夫婦一緒にいることが少なかったという家庭は少なくありません。ところがコロナの感染予防のためテレワークが推奨され、家に滞在する時間が長くなると、お互いに息苦しくなることもありますよね。そこで、住環境を変えようと家を購入したり、リフォームしたいという需要が増えたようですね。

 特に一戸建てが売れているという話ですよ。いつもはいなかったサラリーマンの夫が、狭いマンションの部屋にずっといて、仕事しているがもう限界、といった女性の声。一方で、リモート会議中に子どもが邪魔をしてきて会議にならない。仕事部屋が欲しい、といった働く男性の声、両方聞いたことがあります。

 そのため、他業界が広告出稿を渋る中、住宅メーカーは出稿を増やしているようなんです」(前出の制作会社関係者)

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