■延々と続く模擬シーン、一瞬のマカオ

 大好評の韓国版の一方、現在放送されている織田版『SUITS/スーツ2』はというと……。

「7話では、訴訟を起こされた織田演じる甲斐の無実を証明するために、模擬裁判が行われることになりました。ただ、本当の裁判シーンならともかく、かなり長い時間、内輪の模擬裁判のシーンが続いてしまったせいか“時間稼ぎなのか?”との声もSNS上ではあがっていたんです。

 また、6話ではマカオを訪れるシーンがあるのですが、マカオの場面はカジノシーンのみでわずか数分で終了。マカオでのシーンがあることはかなり大々的に宣伝されていたのに、あまりにも短かったため、ネット上では“ガッカリ”という声もありましたね。実際にマカオでロケを行っているのかは明かされていないようですが、もし現地に行っていたとしたら風景など、演出の方法も変わっていたのではないでしょうか。撮影がかなり先行していなかったのであれば、今回はコロナ禍で海外ロケは不可能だったのでしょうが……」(前出のテレビ誌ライター)

 8月31日付の『日刊ゲンダイDIGITAL』の記事では、日曜に放送され、強烈なインパクトを残す『半沢直樹』(TBS系)の翌日に、同じテンションで『SUITS/スーツ2』をリアルタイム視聴するエネルギーが残らないという、テレビコラムニストの亀井徳明氏のコメントを掲載している。

「『半沢直樹』は、初回から8月30日放送の7話まで連続で20%の大台を余裕で越えていて、第5話では25%超えもしているのですが、『SUITS/スーツ2』はその半分どころか、3分の1以下の視聴率。

 また『半沢直樹』との大きな差は、ダイナミックさの違いというか画替わりがあるかどうかも関係していると思われます。『半沢直樹』では、三重県にある架空の“伊勢志摩空港”が登場しますが、セットではなく“茨城空港”でロケを行っているといいます。また、前編の電脳電設の正門や工場敷地も静岡県でのロケが行われたとか。コロナ禍での撮影で地方ロケにはさまざまな困難があったと思われますが、半沢はよく移動するんですよね。そこが見ていて、動き、変化があって面白い。

『SUITS/スーツ2』はネット上で“ほぼ室内じゃん”といった意見が出るなど、屋内シーンが多く、ロケも行っているのですが、『半沢直樹』より少ない印象を受けますね」(前同)

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