電動サポートは「エコ・オート・パワー」の三段階あり、標準のオートに設定して走り出す。タイヤは太くグリップ力が強いので快適な走りだ。7段変速ギアは「4」に設定して15〜18㎞/h程度で進む。所沢までは国道463号線(浦和所沢バイパス)でほぼ一直線。10分ほどで荒川にかかる長い橋に差し掛かると緩やかな登り坂だ。すると前輪から「シュルシュル、シュル」と初期のプリウスのような静かな電子音が聞こえてくる。電動サポートが効いてギアを変えることなく同じ感覚でペダルを漕ぐことができる。この自転車の特長で前輪はフロントモーター、後輪は漕ぐ力による駆動でグリップ力が上がる。道路にピタリと張り付き、まるで自動車の4WDのような安定した感覚だ。

 「これはいい。」

 サポートが効くと前輪が浮くような感覚になる後輪駆動の電動自転車とは全く異なる感覚だ。走りは超快適なのだが、とにかく暑い! 30分ごとに休憩しながらゆっくり進む。さいたま市から富士見市、志木市を抜けて所沢市に入る。予想外に起伏が激しく高低差は150メートルもある。急な登り坂ではパワーモードに切り替えてギアを「3」に落とすと、スイスイ登れる。結局軽いギアの「1」と「2」は一度も使うことなく、もちろん立ち漕ぎなど皆無。道中、風のように颯爽と追い越していったホンモノのサイクリストにも、長い坂道では追いついてしまうほどのサポート力だ。下り坂でペダルを漕ぐのをやめると「自動充電」が始まる。自動車のエンジンブレーキのように、自然とほどよいブレーキがかかるので、スピードを出し過ぎることもなく安全性も十分だ。休み休み2時間かかり、西武池袋線の狭山ヶ丘駅に到着。駅前の大きな有料駐輪場に自転車をとめる。

 

「自家製手もみ麺 鈴ノ木」@狭山ヶ丘

 ツイッターのフォロワーさんが絶賛するラーメン。「自転車de麺旅」で最初に訪れたいと決めていた名店だ。そのため、あまり考えてなかったのだが、最寄りの狭山ヶ丘駅からは1、2分ほど、アクセスのいいお店だった(笑)。日曜日ということもあり、まだ開店前だったが店内、店内待ちスペース、そして外まで10人以上の行列だった。暑さと25キロの走行で思ったより足に疲労がきていて、正直並びがつらい。1時間ほどで店内に。隅々まで綺麗でぬくもりのある店内は、ほどよく冷房が効き、ホッとする。

 カウンターに案内され、しばらくすると「特製醤油ラーメン」(大盛サービス)が提供される。まずは、熱々のスープをひと口啜る。「うーん」思わず唸るほどの旨さ。まろやかな口あたりで鶏と醤油のコクのある深い芳醇な旨みが永遠に続くよう。自家製の平打ちの手もみ縮れ麺は、小麦の香り、歯ごたえ食感もよく、またスープと好相性で絡み具合が素晴らしい。チャーシュー、ワンタン、味玉も秀逸で、九条ネギの塩梅がいい。もう一杯食べたい(笑)。

 

「自家製手もみ麺 鈴ノ木」の「特製醤油ラーメン」

 疲れも暑さも吹き飛ぶ、まさに至福の一杯。

 おいしかったです。ごちそうさま。

 (取材・高山コジロー)

「自家製手もみ麺 鈴ノ木」/埼玉県所沢市狭山ヶ丘1-3003-83

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